コチシュ・ゾルターン
コチシュ・ゾルターン(Kocsis Zoltán、1952年5月30日 - 2016年11月6日)は、ハンガリーのブダペスト出身のピアニスト・指揮者・作曲家。日本では、同世代の他のハンガリーのピアニスト、ラーンキ・デジューやシフ・アンドラーシュと合わせて、「ハンガリーの三羽烏」や「ハンガリーの三天王」などと呼ばれていた。 略歴
音楽活動シカゴ交響楽団、シュターツカペレ・ドレスデン、サンフランシスコ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、フィルハーモニア管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など、世界の最も重要なオーケストラと共演し、演奏・録音活動に携わった。 ピアニストとしてレパートリーは広く、中でもショパン、リスト、ドビュッシー、ラヴェル、バルトークを得意としており、音楽家としてとりわけラフマニノフには格別の思い入れを寄せている。ラフマニノフの歌曲「ヴォカリーズ」のピアノ版への編曲は極めて有名である。 近年ではしばしば指揮者として、とりわけブダペスト祝祭管弦楽団やハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団と共演しており、19世紀末のロシアやウィーンの音楽を中心に録音を進めていた。 ドホナーニ・エルネーの作品の再評価にも関心を示していた。 ショパンのワルツ全集をヘンレ版による演奏で録音している数少ないピアニストの一人である。 2011年3月25日、東日本大震災に際し、ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団のコンサートにおいて、音楽監督兼指揮者であるコチシュが犠牲者への弔意を表明し、被災者への見舞いを述べた。 作曲家としては3曲のオペラや室内楽曲などを残しており、2010年にはアルノルト・シェーンベルクの相続人の許可を得て『モーゼとアロン』の第3幕の補筆版を発表した[2]。 外部リンク脚注
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