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この項目では、インド原産のマメ科の小高木 Pterocarpus santalinus について説明しています。中国原産のクルミ科の常緑高木[1]Engelhardia roxburghiana については「黄杞」を、モデルについては「Kōki,」をご覧ください。 |
コウキ (紅木、Pterocarpus santalinus[3])は、マメ亜科の小高木の1種である[6]。インド南部・スリランカ原産。
他に、コウキシタン、ミツバシタン、サンタルシタン、シタンなどの和名がある。ただし、正確にはシタンはツルサイカチ属(の複数種または1種)であり、本種(コウキ)をシタンとするのは誤りだという指摘もある[7][4]。属名もシタン属とするのは誤りとされるので[3]、ここではインドカリン属とする[7]。また、この種をヤエヤマシタン、インドシタン、インドカリンとする資料もあるが[8]、これらの和名はカリンに充てるのが普通である。
インド南部原産。
木材
山岳材は緻密で固く、製材木屑は紅色で、空気に触れて黒褐色となる。
日本では古くから三味線の棹などに使用される高級銘木の1種である。
危機状況
自生する紅木資源の減少が著しく、現在ワシントン条約(CITES)付属書2類に指定され、国際取引に規制がある。
インド国内法等でも取引が厳しく規制されている。
2008年現在では中国の高級家具市場での需要と価格の高騰により、日本の三味線業界等への供給はほぼストップした模様である。
広義の「紅木」
中国で使われる「紅木」の意味は、広くは銘木(特に色が赤〜黒い木)の総称である[9]が、種類が多く市場でも混乱してきたため、2000年に中華人民共和国国家標準 GB/T 18107 として以下の5属33種を紅木と定めた[10]。
なお、中国の植物学上「紅木」というのはベニノキのことであって、上記の「紅木」と異なる。
脚注
- ^ “Engelhardia roxburghiana(黄杞)”. Flora of China @ efloras.org (1831年). 2011年10月7日閲覧。
- ^ CAMP Workshops on Medicinal Plants, India (January 1997) (1998). "Pterocarpus santalinus". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. International Union for Conservation of Nature.
- ^ a b c d 緒方健 (2009), “シタン 紫檀”, in 下中直人, 世界大百科事典, 2009年改訂版, 平凡社
- ^ a b c d e インドカリン属の樹木(その3) - 平井信二
- ^ 小林義雄. “シタン”. 日本大百科全書(ニッポニカ)(コトバンク). 2019年5月26日閲覧。
- ^ 新村出, ed. (1998), “こうき【紅木】”, 広辞苑, 第五版, 岩波書店
- ^ a b インドカリン属の樹木(その1) - 平井信二
- ^ 日外アソシエーツ, ed. (2008), “ヤエヤマシタン”, 植物3.2万名前大辞典, 紀伊國屋書店
- ^ たとえば、「北京・商務印書館; 小学館, eds. (1992), “红木”, 中日辞典, 小学館 」には「マホガニー」の訳語がある。
- ^ 《红木》国家标准 GB/T 18107--2000, 古典家具网, http://www.cfucn.com/jjzs/h/20130103/23454.html
外部リンク