ケプラー409b

ケプラー409b
Kepler-409b
星座 はくちょう座
分類 太陽系外惑星
地球型惑星
発見
発見年 2013年[1]
発見者 ケプラー宇宙望遠鏡
発見方法 トランジット法[1]
位置
元期:J2000.0[2]
赤経 (RA, α)  19h 34m 43.0023412508s[2]
赤緯 (Dec, δ) +46° 51′ 09.934561072″[2]
固有運動 (μ) 赤経: 4.666 ミリ秒/[2]
赤緯: -6.007 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 14.6396 ± 0.0212ミリ秒[2]
(誤差0.1%)
距離 222.8 ± 0.3 光年[注 1]
(68.31 ± 0.1 パーセク[注 1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.3199 ± 0.0066 au[3]
(47,857,040 ± 987,360 km
公転周期 (P) 68.95832 ± 0.00045 (平均)[4]
通過時刻 BJD 2455012.08151[5]
ケプラー409の惑星
衛星の数 1?[4]
物理的性質
半径 1.00 ± 0.05 R[4]
1.19 ± 0.03 R[5]
質量 1.00+0.74
−0.38
M[4]
<22 M[5]
年齢 69.8+4.0
−5.0
億年[6]
他のカタログでの名称
BD+46 2726 b
GSC 03556-00878 b
KOI-1925.01
KOI-1925 b
KIC 9955598 b
2MASS J19344300+4651099 b
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ケプラー409b英語: Kepler-409b)は、地球からはくちょう座の方向に約220光年離れた位置にあるK型主系列星 ケプラー409[2]公転している太陽系外惑星である。

特性

この惑星は、2013年ケプラー宇宙望遠鏡によるトランジット法(食検出法)の観測により、惑星候補としてその存在が報告され[1][3]、2014年の報告で「ケプラー409b」という確定名称が与えられた[5]

2020年の報告では、ケプラー409bの半径質量は地球とほぼ同じであるとされ[4]、この規模からケプラー409bは岩石質の地球型惑星と考えられるが、公転周期は約69日で、主星から地球の6.2倍ものエネルギー放射を受けていると考えられている[3]

衛星の可能性

ケプラー409bの衛星候補
分類 衛星候補
発見
発見年 2020年
発見方法 TTV
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.222 RHill[4]
離心率 (e) 0.024[4]
近点引数 (ω) 207.235°[4]
平均近点角 (M) 238.324°[4]
ケプラー409bの衛星
物理的性質
質量 0.300 M[4]
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2020年6月23日、ケプラー宇宙望遠鏡による観測データを分析した結果、ケプラー409bを含むケプラー宇宙望遠鏡が発見した8個の惑星にトランジットタイミング変化(TTV)[7]が生じていることが判明し、周囲に 太陽系外衛星 と思われる候補天体が公転している可能性を示した報告論文がarXivに投稿された[4][8]。ケプラー409bには、平均で5.01分の公転周期の変動が見られ、この変動はケプラー409bのヒル半径の0.2倍の軌道を公転する、地球の0.3倍の質量を持った衛星に起因すると考えられている[4]

しかし、現在の観測技術では衛星候補のトランジットを観測することが出来ず、また、TTVは衛星ではなく未知の惑星の影響で発生することもあるため、その存在が確認されるにはまだ時間を要するとみられている[8]。また、2020年にはこの衛星候補が存在するという説得性のある証拠は得られなかったという研究結果も発表されている[9]

脚注

注釈

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

  1. ^ a b c Jean Schneider. “Planet Kepler-409 b”. The Extrasolar Planet Encyclopaedia. Paris Observatory. 2020年7月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Results for BD+46 2726”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2020年7月4日閲覧。
  3. ^ a b c Huber, Daniel; Chaplin, William J.; Christensen-Dalsgaard, Jørgen et al. (2013). “Fundamental Properties of Kepler Planet-candidate Host Stars using Asteroseismology”. The Astrophysical Journal 767 (2): 17. arXiv:1302.2624. Bibcode2013ApJ...767..127H. doi:10.1088/0004-637X/767/2/127. 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l Fox, Chris; Wiegert, Paul (2020). “Exomoon Candidates from Transit Timing Variations: Eight Kepler systems with TTVs explainable by photometrically unseen exomoons”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 501 (2): 2378-2393. arXiv:2006.12997. Bibcode2020MNRAS.tmp.3526F. doi:10.1093/mnras/staa3743. 
  5. ^ a b c d Marcy, Geoffrey W.; Isaacson, Howard; Howard, Andrew W. et al. (2014). “Masses, Radii, and Orbits of Small Kepler Planets: The Transition from Gaseous to Rocky Planets”. The Astrophysical Journal Supplement Series 210 (2): 20. arXiv:1401.4195. Bibcode2014ApJS..210...20M. doi:10.1088/0067-0049/210/2/20. 
  6. ^ Silva, Aguirre V.; Davies, G. R.; Basu, S. (2015). “Ages and fundamental properties of Kepler exoplanet host stars from asteroseismology”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 452 (2): 2127-2148. arXiv:1504.07992. Bibcode2015MNRAS.452.2127S. doi:10.1093/mnras/stv1388. 
  7. ^ 井田茂田村元秀生駒大洋、関根康人 編『系外惑星の事典』朝倉書店、2016年9月15日、50-51頁。ISBN 978-4-254-15021-6 
  8. ^ a b Paul Scott Anderson (2020年7月2日). “Astronomers discover 6 possible new exomoons”. EarthSky. 2020年7月4日閲覧。
  9. ^ Kipping, David (2020). "An Independent Analysis of the Six Recently Claimed Exomoon Candidates". arXiv:2008.03613 [astro-ph.EP]。

関連項目

外部リンク