クロノス・クァルテット
クロノス・クァルテットもしくはクロノス・カルテット (Kronos Quartet) は、アメリカ合衆国の弦楽四重奏団。1973年にヴァイオリニストのデイヴィッド・ハリントンによって結成され、1978年より現在までサンフランシスコを拠点に活動を続けている。当初は男女混合のアンサンブルで、2005年から2013年まで男性のみとなり、2013年2月のチェリスト変更で再び男女混合のアンサンブルになった。 「新しい」音楽クロノス・クァルテットは、現代音楽を専門とし、クロノス・クァルテットのために書き下ろされた作品は600曲を下らない。そのうち、アルヴォ・ペルトやスティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラス、テリー・ライリー、ケヴィン・ヴォランズらによる、いわゆるミニマリズムの音楽も含まれている。 クロノス・クァルテットはアゼルバイジャン出身のフランギス・アリ=ザデーやアルゼンチン出身のオスバルド・ゴリホフに至るまで、世界各国の作曲家を取り上げている(ちなみにゴリホフは『キャラバン』などのアルバムにおいてクロノス・クァルテットの編曲者も務めている)。近年は、30歳未満の若手作曲家への委嘱プランに着手している。 音楽の多様性クロノス・クァルテットは、さまざまな音楽ジャンルにわたって演奏活動を続けている。実験音楽ばかりでなく、古典派以前のクラシック音楽、ラテン・アメリカやアフリカの民族音楽、ジャズ、タンゴなどである。また近作の映画音楽も担当している。もともとクロノス四重奏団が名声をつかんだきっかけは、ジミ・ヘンドリックスの「紫のけむり」の編曲版の演奏・録音によってであり、その後もビル・エヴァンスやセロニアス・モンクらの作品の編曲を集中的に録音するなど、今なおポピュラー音楽とのクロスオーバーに意欲的である。 また作曲家と協力関係を結ぶだけでなく、世界中のさまざまなアーティストとも共演を続けている。インドの歌手アシャ・ボスレ、メキシコのロックバンド「カフェ・タクバ」、ルーマニアのジプシー楽団「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」、晩年の詩人アレン・ギンズバーグ、モダン・ジャズ・カルテット、デヴィッド・ボウイ、ビョークなどである。作曲家のチャールズ・アイヴズとは、その遺産の生前のテープ録音によって共演を果たしている。 アメリカ国内のソプラノ歌手、ドーン・アップショーとの共演によるアルバン・ベルクの《抒情組曲》初稿の全曲録音は、2004年度グラミー賞室内楽部門最優秀賞に輝いた。 メンバー現メンバー
旧メンバー
脚注外部リンク
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