キヤノン EOS-1Dsと35mmレンズ
キヤノン EOS-1Ds (キヤノン イオス ワン ディー エス)は、2002年に発売されたキヤノン 製デジタル 一眼レフカメラ である。同社のフラッグシップモデルで、35mmフルサイズ のセンサーを搭載している。下位機種にEOS-1D やEOS 5D がある。
名称EOS-1Dsのsは英語のSuper、Superior、Supremeの頭文字でEOS-1Dベースの最高画質機であることを表している[ 1] 。
キヤノンは、2011年10月18日に「EOS-1D X 」を2012年3月下旬に発売することを発表する。用途別に、スタジオ撮影向け(画素数優先タイプ)の「EOS-1Ds」と、報道・スポーツ向け(連写性能優先タイプ)の「EOS-1D」のプロフェッショナルモデルが、「EOS-1D X」の1台でカバーすることが可能としている[ 2] [ 3] 。
「EOS-1D X」の発売にともない、「EOS-1Ds Mark III」と「EOS-1D Mark IV」は製造終了となる[ 3] 。
なお、ここでは後継機種のEOS-1Ds MarkII 、EOS-1Ds MarkIII についても取り上げる。
EOS-1Ds(初代)
EOS-1Dsは、スタジオ撮影を中心とするプロユーザー向けに開発される[ 4] 。製造終了[ 5] 。
主な仕様
[型式]
[撮像素子]
形式 高解像度大型単板CMOSセンサー
画素数 有効画素:約1110万画素(4082×2718)
総画素:約1140万画素(4160×2736)
アスペクト比 3:2
カラーフィルター方式 RGB 原色フィルター
ローパスフィルター 固定式、撮像素子前面に配置
[記録形式]
記録フォーマット形式 DCF (Design rule for Camera file system)、(JPEG)および、RAW
記録画像形式 JPEG(24bitフルカラー、RGB各色8bit)、RAW(12bit)
ファイルサイズ(記録画素数) (1)ラージ/ファイン:約4.1MB(4064×2704画素)
(2)ラージ/ノーマル:約1.7MB(4064×2704画素)
(3)スモール/ファイン:約1.4MB(2032×1352画素)
(4)RAW:約11.4MB(4064×2704画素)
(*) ファイルサイズは被写体条件、ISO感度により異なる
フォルダ設定 フォルダ作成/選択可能
ファイル番号 (1)通し番号
(2)オートリセット
(3)強制リセット
現像パラメーター 標準のほか、任意設定した現像パラメーターを3種類登録可能
インターフェース
[ホワイトバランス]
種類 オート、太陽光、日陰、くもり、電球、蛍光灯、ストロボ、マニュアル、色温度数値・直接設定、カスタムホワイトバランス(計10種類)
オートホワイトバランス 撮像素子と専用外測センサーを用いたハイブリッド・オートホワイトバランス
カスタムホワイトバランス 任意設定したホワイトバランスを3種類登録可能
色温度補正 ホワイトバランスブラケティング:1段ステップ±3段
[カラーマトリックス]
種類
sRGB、Adobe RGB2種類の色空間。sRGBでは4種類の色合いから好みのタイプを選択可能(計5種類)
[ファインダー]
方式 ペンタプリズム使用、アイレベル式
視野率 上下左右とも約100%(対有効画素・視野率)
倍率 0.7倍(50mmレンズ・∞・-1dpt)
アイポイント 20mm
視度調整範囲 -3.0~+1.0dpt
フォーカシングスクリーン 交換式(9種類)、Ec-CIII標準装備
ミラー クイックリターン式全面ハーフミラー(透過:反射=37:63、ミラー切れ:1200mm F5.6までなし)
ファインダー情報 AF情報(AFフレーム、合焦マーク)、露出情報(シャッター速度、絞り数値、マニュアル露出、測光範囲、ISO感度、露出レベル、露出警告)、ストロボ情報(充電完了、ハイスピードシンクロ、FEロック、調光レベル)、JPEG記録、撮影可能コマ数情報、CFカード情報
被写界深度確認 絞り込みボタンによる
アイピースシャッター 内蔵
[オートフォーカス]
方式 CMOSセンサーによるTTL-AREA-SIR方式
AFフレーム 45点エリアAF
測距輝度範囲 EV 0~18(常温・ISO 100相当)
フォーカスモード ワンショットAF(ONE SHOT)、AIサーボAF(AI SERVO)、手動(MF)
AFフレーム選択 自動選択、任意選択、ホームポジション(登録AFフレームへの切り換え)
AFフレーム選択表示 ファインダー内スーパーインポーズと表示パネルによる
AF補助光 専用ストロボの内蔵AF補助光による
[露出制御]
測光方式 21分割TTL開放測光
(1)評価測光(全てのAFフレームに対応)
(2)部分測光(中央部・ファインダー画面の約13.5%)
(3)スポット測光
・中央部スポット測光(ファインダー画面の約3.8%)
・AFフレーム連動スポット測光(ファインダー画面の約3.8%)
・マルチスポット測光(最大入力回数8回)
(4)中央部重点平均測光
測光範囲 EV0~20(常温・50mm F1.4使用・ISO100相当)
露出制御方式 プログラムAE(シフト可)、シャッター優先AE、絞り優先AE、深度優先AE、E-TTLストロボAE、マニュアル露出、ストロボメータードマニュアル
ISO感度 100~1250相当(1/3段ステップ)、ISO 50相当の感度拡張が可能
露出補正 AEB:1/3段ステップ±3段
補正因子:(1)シャッター速度と絞り数値
(2)ISO感度
AEロック 自動:ワンショットAF・評価測光時、合焦と同時にAEロック
手動:AEロックボタン押しによる(全ての測光方式で可能)
[シャッター]
形式 電子制御式・フォーカルプレーンシャッター
シャッター速度 1/8000~30秒(1/3段ステップ)、バルブ、 X=1/250秒
レリーズ方式 ソフトタッチ電磁レリーズ
長秒時露光のノイズ低減機能 シャッター速度1/15秒~バルブ時に機能
セルフタイマー 10秒後/2秒後撮影
リモコン N3タイプ端子リモコン対応
[ストロボ]
EOS専用ストロボ EXシリーズスピードライト使用時E-TTL自動調光
シンクロ端子 あり
[ドライブ関係]
ドライブモード 1コマ撮影/連続撮影
連続撮影速度 約3コマ/秒
連続撮影時の最大撮影コマ数 全ての記録形式において約10コマ
[液晶モニター]
形式 TFT式カラー液晶モニター
画面サイズ 2.0型
画素数 約12万画素
視野率 約100%(対有効画素・視野率)
輝度調整 5段階に調整可能
[再生機能]
画像表示形式 (1) 1コマ(Info.)
(2) 1コマ
(3) 4コマインデックス
(4) 9コマインデックス表示
ハイライト表示 画像表示形式1コマ(Info.)と、1コマのとき、画像情報のない白部分を点滅表示
[記録画像のプロテクト/消去]
プロテクト 1コマ/フォルダ内全画像/カード内全画像の単位でプロテクト、または解除
消去 1コマ/フォルダ内全画像/カード内全画像の単位で消去(プロテクト画像をのぞく)
[録音機能]
記録方式 内蔵マイクで取り込んだ音声を記録画像に添付
録音形式 WAV形式
録音時間 1回につき最長約30秒
[メニュー機能]
メニュー内容 (1)撮影系 (2)再生系(3)セットアップ系 (4)カスタム機能/パーソナル機能
液晶モニター表示言語 日本語/英語/フランス語/ドイツ語/スペイン語
ファームウェアアップデート ユーザー対応にて可能
[カスタマイズ機能]
[電源関係]
使用電池 ニッケル水素パックNP-E3、1個使用
ACアダプター、DCカプラー併用により、AC駆動可能
撮影コマ数 常温(20℃):約600、低温(0℃):約450
フル充電のニッケル水素パックNP-E3使用時
バッテリーチェック 自動
節電機能 あり、設定時間(1/2/4/8/15/30分)経過で電源OFF
バックアップ電池 リチウム電池CR2025、1個使用
[大きさ・質量]
大きさ 156(幅)×157.6(高さ)×79.9(奥行)mm
質量 1265g(本体のみ。電池335g)
[動作環境]
EOS-1Ds Mark II(2代目)
EOS-1Ds Mark IIは、ポートレートやスタジオ撮影を中心とするプロユーザー向けにEOS-1Dsの後継機種として開発される[ 6] 。製造終了[ 5] 。
主な仕様(EOS-1Dsとの変更点のみ)
その他変更点
EOS-1Ds Mark III(3代目)
主な仕様(EOS-1Ds Mark IIとの変更点のみ)
その他変更点
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
キヤノンカメラミュージアム「カメラ館」 - デジタル一眼レフ
キヤノンカメラミュージアム「技術館」 - 技術レポート