カイ・ニエミネン

カイ・ニエミネン(Kai Nieminen、1950年5月11日 - )は、フィンランド詩人翻訳家

人物

1950年、詩人で中国文学翻訳家のペルッティ・ニエミネンとネッリ・ニエミネンの長男として[1]ヘルシンキに生まれる[2]ヘルシンキ大学音楽学を学ぶ一方、独学で日本語日本文学を学ぶ[1]1971年、詩集『川は我が思いを運び行く』でデビュー[2]。日本文学に造詣が深く、古典文学から20世紀の近代日本文学の作家まで数多くの翻訳を手がけた[3]。その翻訳対象は、『徒然草』、『源氏物語』、『おくのほそ道』、一休良寛和歌漢詩種田山頭火自由律俳句謡曲本谷崎潤一郎太宰治川端康成三島由紀夫吉本ばななまで幅広い[3]。詩風として、ユーモア田園生活を尊ぶ姿勢、東洋文化への関心が挙げられる[1]

1978年1982年1991年の三度にわたって、彼の翻訳業績に対してフィンランド政府翻訳家賞が授与され、1986年1990年には彼の詩集に対してフィンランド政府文学賞が贈られた[1][3]1997年国際交流基金特別賞を受賞[1][3]1999年、彼の文学活動に対してエイノ・レイノ賞(Eino Leino Prize)が授与され[1]2003年には優れたな純文学翻訳作品を称えて贈られるミカエル・アグリコラ賞(Mikael Agricola Prize)が授与された[3]

脚注

  1. ^ a b c d e f カイ・ニエミネン著,大倉純一郎訳『森で誰かが カイニ・エミネン選詩集』本多企画、2005年5月、220-221頁。 
  2. ^ a b 大倉純一郎『スオミの詩』花神社、1988年7月、265-267頁。 
  3. ^ a b c d e フィンランドの著名な詩人・翻訳家カイ・ニエミネン氏による講演会が行われました。 | 京都府立大学”. www.kpu.ac.jp. 2020年11月14日閲覧。