オロノ (メイン州)オロノ(Orono)は、アメリカ合衆国メイン州のペノブスコット郡にある町。州中央部の主要都市バンゴーの北東12kmに位置する。人口は1万1183人(2020年)[1] 。町はメイン大学がキャンパスを構える学園都市である。町名は周辺一帯のネイティブ・アメリカン、ペノブスコット族の首長であったジョセフ・オロノ(Joseph Orono)にちなんでいる。 歴史オロノの歴史は1774年にさかのぼることができる。その年、ジェレミア・コルバーン(Jeremiah Colburn)とジョシュア・アイヤーズ(Joshua Ayers)の2人はこの地に入植地を建設した。当時はマサチューセッツ州の管轄下にあった。次いでジョン・マーシュ(John March)はコルバーンとアイヤーズの入植地の近くを流れるペノブスコット川(Penobscot River)の中州に入植した。このことから、この中州はマーシュ島(Marsh Island)と名付けられた。
1806年3月12日にはオロノは正式な町になった。1808年頃、スコットランド出身のジョン・ベノック(John Bennoch)とアンドリュー・ウェブスター(Andrew Webster)はこの一帯に有していた広大な土地を利用し、現在の町域にあたる地域にプランテーションを創った。このプランテーションはスティルウォーター(Stillwater)と名付けられた。やがてこの近辺に住んでいたネイティブ・アメリカンのペノブスコット族の首長で、独立戦争において目覚しい活躍をしたジェセフ・オロノにちなんでオロノと改名された。1820年にはメイン州がマサチューセッツ州から分離して州に昇格した。この頃のオロノは農業によって支えられていた。 やがて1862年、南北戦争の最中に当時の大統領エイブラハム・リンカーンはオロノに州立のランドグラント大学の創設を決定した。3年後の1865年にはメイン州初の州立大学、私立を含めても4校目の大学としてメイン農業・機械大学(Maine College of Agriculture and the Mechanic Arts)が創設された。キャンパスは当時の町の中心から1.6km離れたマーシュ島に創られた。創立から3年後の1868年9月21日に大学は開校した。この大学は1897年に現在のメイン大学に改称された。大学ができたことにより若者がこの町に集まるようになり、1870年には人口2,888人を数えた。 地理オロノは北緯44度53分59秒 西経68度40分28秒 / 北緯44.89972度 西経68.67444度に位置している。バンゴーの北東郊12km、ポートランドの北東約220km、ボストンの北東約390kmに位置している。 アメリカ合衆国統計局によると、オロノ町は総面積51.2km²(19.8mi²)である。そのうち47.2km²(18.2mi²)が陸地で4.1km²(1.6mi²)が水域である。総面積の7.94%が水域である。 町はペノブスコット川の西岸に位置し、支流であるスティルウォーター川(Stillwater River)で分かたれている。ダウンタウンはペノブスコット川とスティルウォーター川に囲まれた中州のマーシュ島と本土側の両方に広がっている。メイン大学はマーシュ島側に立地している。町の北約8km、マーシュ島の北端にはオールドタウンの市営空港であるデウィット・フィールド(Dewitt Field)がある。同空港はゼネラル・アビエーションと呼ばれる、自家用機およびチャーター機が主に離着陸する空港であり、旅客機の定期便はない。 オロノの気候は典型的なニューイングランドの気候で、涼しく雨の多い夏と寒さの厳しい冬に特徴付けられる。夏の平均気温は摂氏20度ほどである。冬は平均でも氷点下8度ほどで、氷点下10度を下回ることも珍しくない。降水量は1年を通じてほぼ一定で、年間1,000mm程度である。冬の降雪量は月間50cmにも達する。 メイン大学オロノはメイン大学がキャンパスを構える大学町である。メイン州ではベイツ大学、ボウディン大学、コルビー大学の私立3校がよく知られているが、これら3校が少数精鋭制を採り、教養に力を入れるリベラルアーツ・カレッジであるのに対し、このメイン大学は約11,000人の学生を抱える州立の中規模総合大学で、実学に力を入れている。特に創立以来からの伝統である工学の分野に強く、経営学や森林学の分野でも知られている。州きっての州立総合大学ということもあり、学生のほとんどはメイン州出身である。 また、メイン大学はキャンパス内にある3つの植物園でも知られている。1934年に開園したフェイ・ハイランド植物学プランテーション(Fay Hyland Botanical Plantation)はスティルウォーター川の河岸に約40,000m²の敷地を有し、メイン州自生のものをはじめ、世界中の木本植物が植えられている。ライル・E・リトルフィールド観賞植物実験園(Lyle E. Littlefield Ornamentals Trial Garden)は植物園と研究所に分かれ、約65,000m²の敷地を有している。草本・木本合わせて2,500種の植物が栽培されており、特にリンゴ(210種)、ライラック(180種)、ツツジ(150種)、マグノリア[要曖昧さ回避](30種)のサンプルが豊富である。その近くには1,400m²の温室、ロジャー・クラップ温室群(Roger Clapp Greenhouses)が建っている。初期は3棟の温室からなり、それぞれ1924年、1928年、1932年に建てられた。1977年には改装され、温室が7棟になった。1980年には同校の園芸学教授を長年務めた教授、ロジャー・クラップの名がつけられた。この温室では世界中の熱帯植物や砂漠植物が栽培され、特にバナナやサボテン、多肉植物のサンプルが豊富である。これら3つの植物園は、メイン大学の研究・教育のために使われている部分を除いて、一般に公開されている。 メイン大学はオロノにおける文化面でも重要な位置を占めている。1986年に開館したメイン芸術センター(Maine Center for the Arts)はキャンパス内に立地するコンサートホールである。同館ではメイン大学の学生などによる各種演技芸術のほか、全米最古のコミュニティ・オーケストラであるバンゴー・シンフォニー・オーケストラ(Bangor Symphony Orchestra)の公演も行なわれている。同館内にはハドソン博物館(Hudson Museum)もある。ハドソン博物館はネイティブ・アメリカンの歴史や芸術に関する展示物を揃えている。 人口動態基礎データ
人種別人口構成
年齢別人口構成
世帯と家族(対世帯数)
収入と家計
参考文献
脚注
外部リンク
|