オライオン (Orion) はアメリカのアライアント・テックシステムズ(現在はノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズ)が開発・製造する固体燃料ロケットファミリーである。開発のルーツは、人工衛星を打ち上げ可能なロケットとしては2018年現在唯一とされる空中発射式の「ペガサス」の各段のロケットであり、その後は地上発射型のロケットにも使われている。用途に合わせ、多様な組み合わせが可能である。Orion-32以外は、QDL-1とHTPB(末端水酸基ポリブタジエン)に19%のアルミニウムを混合した燃料を用いる。Orion-32はQDL-2とHTPBに20%のアルミニウムを混合[1]。
型番
オライオンの各段には構成によって型番が振られている。直径を表す数字(38または50)の後にバリエーションを表す文字が付けられる。Sは第一段の延長型、XLはそれをさらに延長したものである。Gは短ノズルの地上発射型であることを示し、Tは強化型スカートを装着していることを示している。
オライオンの型番構成
ステージ
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Orion 38
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Orion 50 (50T)
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Orion 50S
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Orion 50S XL
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Orion 50ST
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Orion 50S XLT
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Orion 50S XLG
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Orion 50 XL (50 XLT)
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直径
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38インチ (97 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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50インチ (130 cm)
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全長
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53インチ (130 cm)
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105インチ (270 cm)
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349インチ (890 cm)
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404インチ (1,030 cm)
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333インチ (850 cm)
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389インチ (990 cm)
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372インチ (940 cm)
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122インチ (310 cm)
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打上げ時質量
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1,966ポンド (892 kg)
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7,428ポンド (3,369 kg)
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29,554ポンド (13,405 kg)
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35,656ポンド (16,173 kg)
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29,554ポンド (13,405 kg)
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35,672ポンド (16,181 kg)
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35,720ポンド (16,200 kg)
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9,520ポンド (4,320 kg)
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燃焼後質量
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243ポンド (110 kg)
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715ポンド (324 kg)
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2,098ポンド (952 kg)
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2,408ポンド (1,092 kg)
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2,098ポンド (952 kg)
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2,408ポンド (1,092 kg)
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2,456ポンド (1,114 kg)
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824ポンド (374 kg)
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燃焼時間(秒)
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67.7
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75.6
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75.3
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69.1
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75
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68.4
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68.4
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69.7
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採用
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ペガサス、ペガサス XL, トーラス (現在はミノタウロスC) 第3段、ミノタウロスI、ミノタウロスIV 第4段
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ペガサス 第2段
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ペガサス 第1段
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ペガサス XL第1段
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トーラス 第1段
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トーラス XL 第1段
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トーラス Lite 第1段
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ミノタウロス 第3段、ペガサス XL・トーラス Lite・トーラス XL 第2段
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脚注