R-99A/B
P-99
1時間あたり2,000USドル (運用コスト)[1]
エンブラエル R-99(ブラジル空軍における名称で、正式名称はEMB-145-RS)は、民間リージョナルジェット機 ERJ 145をベースにした軍用機である。初飛行は1999年。
概要
ERJ 145LRをベースに推力を20%以上強化したロールス・ロイス AE1 3007ターボファンエンジンを搭載する[2]。APUも強化され、キャビンの空きスペースを利用して燃料タンクの増設も行われている。滞空時間は約6時間。オプションで空中給油プローブの追加も可能。
派生型
- R-99A/E-99/EMB 145 AEW&C
- スウェーデンのサーブ・マイクロウェーブ・システムズ(旧:エリクソン・マイクロウェーブ・システムズ)製のエリアイ アクティブ・フェーズド・アレイ・レーダーを搭載した早期警戒管制機。工場名はEMB 145SA(Surveillance Aircraft)。
- ブラジル空軍は、他国の空軍で運用中の大型AWACS機の95%の能力があると主張する。2008年、ブラジル空軍はR-99AをE-99に改称した。
- R-99B/R-99/EMB 145 マルチ・インテル
- リモートセンシング機。工場名はEMB 145RS(Remote Sensing)。
- 合成開口レーダー、光学センサーとFLIRを組み合わせたシステム、マルチスペクトルスキャナーを搭載している。また、無線諜報とC3I機能も備えている。2008年にブラジル空軍は、R-99BをR-99に改称した。
- EMB 145 MP
- EMB 145 の海上探索版。
- R-99Bと同じセンサーを搭載しているが、マルチスペクトルスキャナーと側方監視レーダーは搭載していない。また、EMB 145 RSのC3IやELINTの多くの機能を引き継いでいる。メキシコは、この機種の ローンチカスタマーとなった。
- P-99
- EMB 145 MPのASW改造機。
- 4つの翼下ハードポイントを持ち、様々な魚雷や対艦ミサイルを搭載できるようになっていた。これらの改造を施した試作機は飛行されていない。
運用者
- ブラジル(ブラジル空軍)
- 5機のE-99(E-99Mへの近代化が進行中で、2020年前半の納入予定)[3][4][5][6]、3機のR-99
- アナポリス空軍基地に配備され、SIVAM(英語版)プログラムの一環として運用されている。
- エールフランス447便墜落事故の際は捜索に参加。搭載した合成開口レーダーは夜間や悪天候でもフェルナンド・デ・ノローニャから800km離れた残骸の特定に貢献できたとされる[7]。
- ギリシャ(ギリシャ空軍)
- 4機のEMB-145-H(HAF指定はエリアイ EMB-145H AEW&C)[8]
- EMB-145-Hは、2011年リビア内戦の飛行禁止区域の実行の一環として、AEWミッションを実施するために配備された[9]。
- メキシコ(メキシコ空軍)
- 1機のEMB-145-SA(FAM指定はEMB-145AEW&C)、2機のEMB-145-MP[10][11][12]
- インド(インド空軍)
- 3機のEMB-145-Iは、インドのw/LRDE社が開発したAESAレーダーアレイ、データリンク、IFF、RWR、MWRを搭載する。1機目は2012年8月16日に、2機目は2012年12月にブラジルから引き渡された[13]。空軍はさらに7機を購入するオプションがある[14]。
- 長い「技術吸収」プロセスを経て、バーラト・エレクトロニクス(BEL)がインドのDRDO(防衛研究開発機構)のEMB-145i AEW&Cミッションシステムのエンジニアリング&ライフサポート機関(ELSA)に選ばれ、エンブラエルが同機のサポートを担当することになった。
- 本機は、BRICSの2か国による先進技術協力の象徴と捉えられている[15]。
参照
関連項目
外部リンク