イングリッド・ドブシー男爵夫人 (Baroness Ingrid Daubechies, doh-bə-SHEE ;[ 1] フランス語: [dobʃi] , 1954年 8月17日 - )は、ベルギー の物理学者 で数学者 。画像圧縮 におけるウェーブレット に関する業績で著名である。
ドブシーは画像圧縮技術を向上させる数学的手法の研究で高く評価されている。全米技術アカデミー [ 2] 、米国科学アカデミー [ 3] 、アメリカ芸術科学アカデミー [ 4] の会員である。ドブシーは1992年のマッカーサー・フェロー である。また、2011年から2013年までインフォシス賞 (英語版 ) の数理科学審査員を務めた。
ドブシーという名前は、直交なドブシー・ウェーブレット (英語版 ) と、双直交なコーエン・ドブシー・フィヨヴォ・ウェーブレット (英語版 ) (略してCDFウェーブレット)で広く認知されている。このファミリーのウェーブレットは、JPEG 2000 標準に現在使用されている。
ドブシーの研究は、骨や歯のようなサンプルから情報を抽出するために、数学や技術、生物の三者を統合して自動化手法を用いることと関わっている[ 5] 。ドブシーはまた、フィンセント・ファン・ゴッホ やレンブラント・ファン・レイン の絵画を含む世界でもっとも有名な芸術作品の真贋や描画年を確定する補助として使用される、洗練された画像処理技術を開発した[ 6] 。
ドブシーは、女性が数理科学における大学院研究に進むのを支援するプログラムである、Enhancing Diversity in Graduate Education (英語版 ) の理事を務めている。ドブシーは、国際数学連合 の会長(2011年-2014年)を務めた最初の女性である[ 7] 。2015年、欧州アカデミー (英語版 ) の会員になった[ 8] 。
若年期と教育
ドブシーは、ベルギーのハウトハーレン=ヘルフテレン (英語版 ) で、犯罪学者のシモーヌ・デュラン(Simone Duran)と、土木鉱山技師のマルセル・ドブシー(Marcel Daubechies)の間に生まれた[ 9] 。幼いころ眠れないときに、子供らしく数を数えず、頭の中で数字を倍々し始めたことをドブシーは覚えている。そのため、子供の時に、既に指数関数的成長 の性質に慣れ親しんでいた。両親は、ドブシーが6歳になる前に円錐 や三角錐 のような数学的概念に通じていたことに気づいた。ドブシーは小学校で優秀な成績を修め、たった3カ月で次の学年に進級した。ハッセルト のライシーアム (英語版 ) を終了したのち[ 10] 、ドブシーは17歳でブリュッセル自由大学 に入学した[ 11] 。
ドブシーは1975年、ブリュッセル自由大学 にて物理学の学士過程を終えた。次の2、3年の間、ドブシーはマルセイユ のCNRS理論物理学センターを度々訪問し、アレックス・グロスマン (英語版 ) と共同研究を行った。この研究は、量子物理学 に関するドブシーの博士論文の基礎になった[ 11] 。1980年、ドブシーはブリュッセル自由大学にて理論物理学の博士号を取得した[ 12] [ 13] 。
経歴
博士号授与の後、ドブシーはブリュッセル自由大学 にて研究キャリアを1987年まで続けた。NFWO(Nationaal Fonds voor Wetenschappelijk Onderzoek)から奨学金を受けながら、1981年に研究助教に、1985年に研究准教授に概ね相当する地位に昇格した[ 14] 。
ドブシーは1986年の大半をニューヨークのクーラント数理科学研究所 の客員研究員として過ごした。クーラントでドブシーは、彼女の最も有名な発見をすることになる。すなわち直交ミラーフィルタ 技術を基礎にして、有限量の処理しか必要としないコンパクトな台 をもつ連続ウェーブレット を構築し、これによりウェーブレット理論がデジタル信号処理 の分野で用いられるようになった[ 14] [ 15] 。
1987年7月、ドブシーはマレー・ヒル (英語版 ) にあるベル研究所 の一員となった。1988年、Communications on Pure and Applied Mathematics (英語版 ) にてコンパクトな台をもつウェーブレットの正規直交基底に関する研究結果を発表した[ 11] [ 16] 。
1991年、ドブシーはニューブランズウィック のラトガース大学 の教授に任命され、数学科で教鞭を執った[ 13] 。ドブシーは1994年までその職にいた。
1994年、ドブシーはプリンストン大学 へ移り、応用数学と計算数学のプログラム内で活動した。2004年、William R. Kenan, Jr.教授 (英語版 ) に任命された[ 17] 。ドブシーはプリンストン大学で数学の正教授になった最初の女性だった[ 6] 。
2011年、ドブシーはデューク大学 に移り、数学科と電気・計算機工学科のJames B. Duke教授 (英語版 ) を務めた[ 18] 。2016年、ドブシーとヘギョン・ハン(Heekyoung Hahn)は[ 19] 、女性の高校最上級生を奮い起こすために、デューク夏季ワークショップ(Summer Workshop in Mathematics (SWIM))を開催した[ 20] [ 21] 。
2020年と2021年、ドブシーはファイバーアーティストであるドミニク・エールマン(Dominique Ehrmann)と共に、数学者と芸術家のチームを率いて、移動型アートで数学インスタレーションであるMathemalchemy (英語版 ) を創作した[ 22] 。
ファインアートに応用された数学スキル
ドブシーは数学的手法を多くの美術修復プロジェクトに用いた。ドブシーのチームは『ヘントの祭壇画 』、すなわちヤン・ファン・エイク とフーベルト・ファン・エイク の兄弟が制作した12枚のパネル(翼)からなる15世紀の巨大な作品の修復に従事した。彼らは、作品の老朽化の影響を逆転させるため、そして過去の保存の取り組みの失敗を帳消しにするため、新たな数学的手法を開発した。様々なフィルタリング手法だけでなく、パネルの高精細な写真とX線を用いることで、数学者のチームは老朽化による亀裂を検知する自動化手法を開発した。チームはまた、トマス・アクィナス に帰せられる、この多翼祭壇画の文字列らしきものを解読した。
ドブシーとその共同研究者は、ギッシ (英語版 ) の再統合プロジェクトにも貢献した。彼らは、『聖ヨハネの祭壇画』の再統合に従事し、『ヘントの祭壇画 』の復元で開発した手法のいくつかを使った。このプロジェクトで、数学者達は特徴を抽出するために機械学習アルゴリズムを用いた[ 23] 。
賞と栄誉
ドブシーは1984年、ルイ・アンパン物理学賞(the Louis Empain Prize for Physics)を受賞した。この賞は、29歳以前になされた基礎的業績に対してベルギーの科学者に5年ごとに贈られる[ 24] 。
1992年から1997年の間、ドブシーはマッカーサー基金 のフェローで、1993年にアメリカ芸術科学アカデミー の会員に選ばれた[ 25] 。1994年、ドブシーは著書の『Ten Lectures on Wavelets』に対して、アメリカ数学会 のスティール賞 研究論文部門を受賞し[ 24] 、チューリッヒで開催された国際数学者会議の基調講演者 (英語版 ) となった。1997年、ドブシーはAMSルース・リトル・サッター数学賞 (英語版 ) を受賞した[ 26] [ 27] 。1998年、ドブシーは米国科学アカデミー の会員に選ばれ[ 28] 、IEEE 情報理論学会から技術革新に対するゴールデン・ジュビリー賞(Golden Jubilee Award)を受賞した[ 29] 。1999年、ドブシーはオランダ王立芸術科学アカデミー の外国人会員になった[ 30] 。
2000年、ドブシーはマリアム・ミルザハニ数学賞 (英語版 ) (別名、米国科学アカデミー(NAS)賞数学部門)を受賞した初の女性となった。この賞は刊行された数学研究の中で最も優れたものに4年ごとに贈られる[ 31] 。同賞は、「ウェーブレットとその拡張に関する基礎的発見と、ウェーブレットを応用数学の実用的な基礎ツールにした役割」に対してドブシーを讃えたものである[ 32] 。ドブシーは、NAS賞数学部門のみならず[ 33] 、同年にドイツのエドゥアルト・ライン財団 の基礎研究賞を受賞した[ 34] [ 35] 。2003年ドブシーは、アメリカ哲学協会 の会員に選ばれた[ 36] 。
2005年1月、ドブシーはアメリカ数学学会後援のジョサイア・ウィラード・ギブズ講座 (英語版 ) を開いた1924年以降3人目の女性となった。講座は「解析とアルゴリズムの相互作用」についてだった[ 15] 。ドブシーはサン・アントニオ共同数学会議 (英語版 ) の2006年のエミー・ネーター講義 (英語版 ) を担当した[ 37] 。2006年9月、国際産業数理・応用数理評議会 (英語版 ) からパイオニア賞が、ドブシーとハインツ・エングル (英語版 ) に授与された[ 15] 。
2010年、ドブシーはノルウェー科学技術大学 から名誉学位を授与された[ 38] 。2011年、ドブシーはSIAMジョン・フォイマン講師 (英語版 ) を務め[ 39] 、IEEEジャック・S・キルビー信号処理メダル [ 40] 、アメリカ数学会 のスティール賞 独創的研究部門[ 41] 、フランクリン研究所 (英語版 ) の電気工学におけるベンジャミン・フランクリン・メダル を[ 42] 、それぞれ受賞した。2012年、アルベール2世 はドブシーに男爵夫人(Baroness)の爵位を与えた[ 43] 。また、同年にノースウェスタン大学 からフレデリック・エッサー・ネンマーズ数学賞 を受賞し[ 44] 、デヴィッド・マンフォード と共同でBBVA Foundation Frontiers of Knowledge Award 基礎科学部門を受賞した[ 15] 。
2015年、ドブシーはドイツ数学会 のガウス講義 (英語版 ) を行った[ 45] 。サイモンズ財団 、ニューヨークを基盤とした数学と基礎科学の研究に資金提供するこの民間財団は、ドブシーにMath + X Investigator賞を授与した。この賞は、数学者と他の分野の科学者の提携を奨励するためにアメリカとカナダの大学の教授に資金提供するものである[ 7] 。ドブシーは、財団は新しい研究よりもむしろ既存のデータを解釈するより良いメカニズムに資金提供するべきだとジェームズ・シモンズ に進言した人物であった[ 46] 。また、同年に「ウェーブレットの数学と応用への貢献」の功績で全米技術アカデミー の会員に選ばれた[ 2] 。
2018年、ドブシーは香港城市大学 (CityU)から応用数学 におけるWilliam Benter賞を授与された。ドブシーはこの賞を受賞した初の女性である。賞の審査員は、ウェーブレット 理論におけるドブシーの先駆的業績と「科学と数学の広範な卓越した貢献」を挙げ、「スマートフォン革命を実現したドブシーの業績は真に時代の象徴だ」と言及した[ 47] 。ドブシーは2018年にまた、ウェーブレットに関する業績に対し、Fudan-Zhongzhi科学賞(賞金44万ドル)を受賞した[ 48] 。
ドブシーは数学女性協会 (英語版 ) のフェローによる2019年の講義を担当した一人である[ 49] [ 50] 。ドブシーは2019年のロレアル-ユネスコ女性科学賞 の北米受賞者に指名された。1998年以来、この世界的な賞は化学・物理学・材料科学・数学・計算機科学分野の5人の卓越した女性を毎年表彰している[ 51] [ 52] 。2019年の受賞者は、ドブシー(北米)、ナジャト・アウン・サリバ (英語版 ) (アフリカ・中東)、川合眞紀 (アジア太平洋)、カレン・ホールバーグ (英語版 ) (ラテンアメリカ)、クレール・ヴォワザン (英語版 ) である[ 51] [ 52] [ 53] 。また2019年、ドブシーは国立科学アカデミー・レオポルディーナ の会員になった[ 54] 。
2020年、ドブシーは技術・科学研究に対するアストゥリアス皇太子賞 を受賞した[ 55] 。
2023年、ドブシーはウルフ賞数学部門 を受賞した[ 56] 。ドブシーはこの賞を受賞した初の女性である[ 57] 。王立協会から2025年度ベーカリアン・メダル を受賞した。
私生活
1985年、ドブシーはマレー・ヒルのベル研究所とブリュッセルのフィリップス 研究数学部門との3カ月の交換訪問の時に、数学者のロバート・カルダーバンク (英語版 ) に出会い、1987年結婚した[ 58] 。二人の子供、マイケル・カルダーバンク(Michael Calderbank)とキャロライン・カルダーバンク(Carolyn Calderbank)がいる[ 58] 。
出版物
Ten Lectures on Wavelets . Philadelphia: SIAM. (1992). ISBN 0-89871-274-2 . https://archive.org/details/tenlecturesonwav0000daub [ 59]
Orthonormal bases of compactly supported wavelets [ 60] 1988, Wiley Periodicals, Inc. Journal: Communications on Pure and Applied Mathematics, Volume41, Issue 7.
D. Aerts and I. Daubechies, A connection between propositional systems in Hilbert spaces and von Neumann algebras ,[ 61] Helv. Phys. Acta , 52 , pp. 184–199, 1979.
D. Aerts and I. Daubechies, A characterization of subsystems in physics ,[ 61] Lett. Math. Phys. , 3 (1), pp. 11–17, 1979.
Iteratively reweighted least squares minimization for sparse recovery [ 62] 2009, Periodicals, Inc. Journal: Communications on Pure and Applied Mathematics, Volume 63, Issue1.
Cohen, I. Daubechies, and A. Ron, How smooth is the smoothest function in a given refinable space? ,[ 61] Appl. Comp. Harm. Anal. , 3 (1), pp. 87–89, 1996.
I. Daubechies, S. Jaffard, and J.L. Journe, A simple Wilson orthonormal basis with exponential decay ,[ 61] SIAM J. Math. Anal. , 22 (2), pp. 554–572, 1991.
関連項目
出典
^ Ingrid Daubechies – 2016 – ICTP Math
^ a b “Professor Ingrid Daubechies ”. NAE Website . 26 January 2019 閲覧。
^ “Member Search ”. www.nasonline.org . 26 January 2019 閲覧。
^ “Member Directory | American Academy of Arts and Sciences ”. www.amacad.org . 26 January 2019 閲覧。
^ Hall, Frankie Grace. “Duke professor integrates biology, mathematics” (英語). Technician . http://www.technicianonline.com/news/article_132e2434-845e-11e6-ab8a-5bc8777550ef.html 3 February 2018 閲覧。
^ a b “Art detective work: did Rembrandt really paint that? – The University of Auckland ”. www.auckland.ac.nz . 3 February 2018 閲覧。
^ a b “Math professor Ingrid Daubechies awarded $1.5 million grant” . The Chronicle . http://www.dukechronicle.com/article/2016/08/math-professor-ingrid-daubechies-awarded-1-5-million-grant 3 February 2018 閲覧。
^ List of members , Academia Europaea, https://www.ae-info.org/ae/Acad_Main/List_of_Members 2 October 2020 閲覧。
^ Diamant voor Simonne en Marcel in nieuwsblad.be
^ Daubechies herself, quoted in Flanders Today #15, October 2014, available here . Retrieved 19 August 2017.
^ a b c Alles voor de wetenschap: Aflevering 5: Ingrid Daubechies [Everything for the science: Episode 5: Ingrid Daubechies ] (Television production) (オランダ語). Belgium: Canvas . 27 February 2011. 該当時間: 21:40. 2013年3月2日時点のオリジナル よりアーカイブ。2013年3月4日閲覧 。
^ “Ingrid Daubechies ” (英語). www.vub.ac.be . 26 January 2019 閲覧。
^ a b “Ingrid Daubechies ”. www.macfound.org . 8 February 2020 閲覧。
^ a b “John Simon Guggenheim Foundation | Ingrid Daubechies ” (英語). 26 January 2019 閲覧。
^ a b c d “Ingrid Daubechies ”. www.agnesscott.edu . 26 January 2019 閲覧。
^ I. Daubechies, Orthonormal bases of compactly supported wavelets , Comm. Pure & Appl. Math., 41 (7), pp. 909–996, 1988.
^ “Endowed Professorships and Other Designated Chairs ”. Princeton University . 11 September 2011 閲覧。
^ “Ingrid Daubechies ”. Duke Electrical and Computer Engineering (2022年3月11日). 2022年12月4日 閲覧。
^ “Heekyoung Hahn - Scholars@Duke ”. Scholars@Duke (2016年6月15日). 2022年12月4日 閲覧。
^ “Archived copy ”. 13 June 2016時点のオリジナル よりアーカイブ。18 June 2016 閲覧。
^ “Summer Workshop in Mathematics – for female high school students ” (英語). 18 May 2020 閲覧。
^ Mathemalchemy: a mathematical and artistic adventure Oxford University: Mathemalchemy Podcast
^ “Using Mathematics to Repair a Masterpiece ”. Quanta Magazine (29 September 2016). 6 August 2021 閲覧。
^ a b “Ingrid Daubechies biography ”. www-groups.dcs.st-and.ac.uk . 26 January 2019 閲覧。
^ “Ingrid Chantal Daubechies ” (英語). American Academy of Arts & Sciences . 31 August 2021 閲覧。
^ “1997 Satter Prize” . Notices of the American Mathematical Society 44 (3): 348–349. (March 1997). https://www.ams.org/notices/199703/comm-satter.pdf December 4, 2022 閲覧。 .
^ “American Mathematical Society ” (英語). www.ams.org . 29 March 2018 閲覧。
^ Personal entry , United States National Academy of Sciences
^ “Golden Jubilee Awards for Technological Innovation ”. IEEE Information Theory Society . 14 July 2011 閲覧。
^ “Ingrid Daubechies ”. Royal Netherlands Academy of Arts and Sciences. 29 January 2016時点のオリジナル よりアーカイブ。29 January 2016 閲覧。
^ “Maryam Mirzakhani Prize in Mathematics ”. www.nasonline.org . 31 August 2021 閲覧。
^ Jackson, Allyn (May 2000). “Ingrid Daubechies Receives NAS Award in Mathematics” . Notices of the AMS 47 (5): 571. https://www.ams.org/notices/200005/comm-nas.pdf .
^ “NAS Award in Mathematics ”. National Academy of Sciences. 29 December 2010時点のオリジナル よりアーカイブ。13 February 2011 閲覧。
^ “Award Winners (chronological) ”. Eduard Rhein Foundation . 18 July 2011時点のオリジナル よりアーカイブ。6 February 2011 閲覧。
^ “Basic Research Award 2000 – Prof. Dr. Dr.h.c. Ingrid Daubechies ”. Eduard Rhein Foundation . 18 July 2011時点のオリジナル よりアーカイブ。6 February 2011 閲覧。
^ “APS Member History ”. search.amphilsoc.org . 31 August 2021 閲覧。
^ “The Emmy Noether Lectures ”. Association for Women in Mathematics . 26 April 2009時点のオリジナル よりアーカイブ。3 May 2011 閲覧。
^ “Honorary Doctors ” (英語). www.ntnu.edu . 30 August 2018 閲覧。
^ “Ingrid Daubechies of Duke University awarded the John von Neumann Lecture Prize at ICIAM 2011 ” (英語). EurekAlert (28 July 2011). 26 April 2017 閲覧。
^ “IEEE Jack S. Kilby Signal Processing Medal Recipients ”. IEEE . 27 February 2011 閲覧。
^ “2011 Steele Prizes” . Notices of the American Mathematical Society 58 (4): 593–596. (April 2011). https://www.ams.org/notices/201104/rtx110400593p.pdf 29 September 2011 閲覧。 .
^ “Benjamin Franklin Medal in Electrical Engineering ”. Franklin Institute (2011年). 2 August 2012時点のオリジナル よりアーカイブ。23 December 2011 閲覧。
^ “Adellijke gunsten ”. Federal Public Service Foreign Affairs . 4 March 2016時点のオリジナル よりアーカイブ。16 April 2023 閲覧。
^ “The Frederic Esser Nemmers Prize in Mathematics ”. Northwestern University . 27 April 2013 閲覧。
^ “Gauß-Vorlesung: An der Schnittstelle zwischen Kunst und Mathematik ” (英語). www.myscience.de (16 October 2015). 29 March 2018 閲覧。
^ Max, D. T. (11 December 2017). “Jim Simons, the Numbers King” (英語). The New Yorker . ISSN 0028-792X . https://www.newyorker.com/magazine/2017/12/18/jim-simons-the-numbers-king 3 February 2018 閲覧。 .
^ Law, Emily. “Notable mathematician of our time awarded CityU's William Benter Prize ”. City University of Hong Kong . 16 April 2023 閲覧。
^ “2018 Fudan-Zhongzhi Science Award presented to Professor Ingrid Daubechies ”. Duke University (2018年). 25 February 2020 閲覧。 “The 2018 Fudan-Zhongzhi Science Award has been awarded to Ingrid Daubechies, James B. Duke Professor of Mathematics and Electrical and Computer Engineering. The award is presented for her remarkable contributions to wavelets, especially the orthogonal Daubechies wavelet and the biorthogonal CDF (Cohen-Daubechies-Feauveau) wavelet”
^ 2019 Class of AWM Fellows , Association for Women in Mathematics , https://awm-math.org/awards/awm-fellows/2019-awm-fellows/ 8 January 2019 閲覧。
^ “2018 Fudan-Zhongzhi Science Award Announcement ”. Fudan Science and Engineering Forum . 11 August 2019 閲覧。
^ a b “Ingrid Daubechies: a mathematical revolution for data compression ” (英語). UNESCO (13 March 2019). 18 May 2020 閲覧。
^ a b Epstein, Rachel (14 March 2019). “This Groundbreaking Mathematician Wants You to Pursue a Career in STEM ” (英語). Marie Claire . 18 May 2020 閲覧。
^ “Daubechies Named North American Laureate of 2019 L'Oréal-UNESCO International Award For Women in Science ” (英語). Duke Pratt School of Engineering (12 February 2019). 18 May 2020 閲覧。
^ “Ingrid Daubechies ”. German Academy of Sciences Leopoldina. 26 May 2021 閲覧。
^ “Yves Meyer, Ingrid Daubechies, Terence Tao and Emmanuel Candès, Princess of Asturias Award for Technical and Scientific Research 2020 ”. Princess of Asturias Foundation. 23 June 2020 閲覧。
^ Wolf Prize in Mathematics 2023
^ “Ingrid Daubechies ”. Wolf Foundation . 16 April 2023 閲覧。
^ a b “Personal Life ”. Ingrid Daubechies . 26 January 2019 閲覧。
^ Meyer, Yves (1993). “Review: An introduction to wavelets , by Charles K. Chui; Ten lectures on wavelets , by Ingrid Daubechies” . Bull. Amer. Math. Soc. (N.S.) 28 (2): 350–360. doi :10.1090/S0273-0979-1993-00363-X . https://www.ams.org/journals/bull/1993-28-02/S0273-0979-1993-00363-X/ .
^ Daubechies, Ingrid (October 1988). “Orthonormal bases of compactly supported wavelets” (英語). Communications on Pure and Applied Mathematics 41 (7): 909–996. doi :10.1002/cpa.3160410705 .
^ a b c d “Ingrid Daubechies' Publication List ”. services.math.duke.edu . 8 February 2020 閲覧。
^ Daubechies, Ingrid; DeVore, Ronald; Fornasier, Massimo; Güntürk, C. Si̇nan (January 2010). “Iteratively reweighted least squares minimization for sparse recovery” (英語). Communications on Pure and Applied Mathematics 63 (1): 1–38. arXiv :0807.0575 . doi :10.1002/cpa.20303 .
^ “Making Wavelets: A Profile of Ingrid Daubechies ” (英語). Simons Foundation (12 June 2019). 8 February 2020 閲覧。
^ “Animation, Teeth and Skeletons: Ingrid Daubechies' 2012 Talk on Algorithms for Biological Morphology ” (英語). Simons Foundation (21 December 2012). 8 February 2020 閲覧。
外部リンク
イングリッド・ドブシー - Mathematics Genealogy Project
I. Daubechies, A Different Way to Look at Subband Coding , NJIT Symposium on Multi-Resolution Signal Decomposition Techniques: Wavelets, Subbands and Transforms, April 1990.
An Interview with Ingrid Daubechies in the Girls' Angle Bulletin, volume 1, number 6 and volume 2, numbers 1 through 4.
"Ingrid Daubechies", Biographies of Women Mathematicians , Agnes Scott College
O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F. , “イングリッド・ドブシー” , MacTutor History of Mathematics archive , University of St Andrews , https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Biographies/Daubechies/ .
Ingrid Daubechies' homepage at Duke University