イェジィ・フィツォフスキイェジィ・フィツォフスキ(ポーランド語: Jerzy Tadeusz Ficowski、1924年9月4日 - 2006年5月9日)は、ポーランドの詩人・作家・翻訳者。熱心なカトリック教徒であるが、ポーランドのマイノリティ、とりわけユダヤとジプシー(ロマ)の文化に造詣が深い。 経歴ワルシャワ生まれ。第二次世界大戦中、ドイツの占領下にあったポーランドで、国内軍(Armia Krajowa, 略称AK)のメンバーとしてワルシャワ蜂起に参戦する。戦後、ワルシャワ大学で哲学と社会学を学ぶ。 1948年に最初の詩集『ブリキの兵士』(Ołowiani żołnierze)を出版。詩作の傍ら、ジプシーの生活する森のキャンプをたびたび訪れ、1948年から50年にかけてジプシーの集団とともに放浪の旅に出る。1953年に、これまで収集した資料と情報をもとにポーランドに住むジプシーの歴史・民俗学の研究書『ポーランドのジプシー』(Cyganie polscy)を出版。フィツォフスキはフェデリコ・ガルシーア・ロルカの専門家でもあり、ロルカの『ジプシー歌集』の翻訳を手掛けている。 フィツォフスキはユダヤの文化や民間伝承の収集・記録・研究にも大きな業績を残している。とくに、ポーランドのユダヤ系作家ブルーノ・シュルツの研究はフィツォフスキのライフワークであり、1967年に出版されたシュルツの評伝『大いなる異端の領域』(Regiony wielkiej herezji)は各国語に翻訳されている。 1977年、ポーランドPENクラブ賞を受賞。2006年5月9日、ワルシャワで死去。 著作詩
散文詩
その他
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