アートプラス
アートプラス株式会社(英文名称:ART PLUS CORPORATION)は、通信販売や輸入自動車の販売などを主力事業とするアート引越センター傘下の日本の小売業者である。 概要同社は、宅配荷物照会コールセンターや運送タイムテーブル作成などを行うための、運送グループの企画開発会社として1981年2月に全日本流通株式会社として設立された。 1970代後半、規制緩和により運送業界は路線便主体の商業物流から、宅配便への参入が相次いだ。国内をくまなく戸口宅配するためには、日本全国を網羅した自社エリアが必要であり、日本で初めて宅配便を行った三八五貨物(現在の三八五流通)も配達エリアは限定されていた。日本通運やヤマト運輸などは地方の中小運送会社を買収など、自社によるエリア拡大を図った。 東海道 - 山陽道、九州・四国地区の営業免許を持っていた兵庫県にある日本運送(フットワークエクスプレスを経て現在のトールエクスプレスジャパン)は、北海道、東北、北関東、四国、九州を地盤とする地方運送会社と提携して、共通の宅配ブランドを作り、日本で初めて全国を網羅した宅配グループを形成した。そのブランド名が「フットワーク」であり、各社の共同出資により設立されたのが同社である。創業時の出資企業は下記のとおり。
フットワーク宅配グループは、全国での営業活動、樹木希林と岸部一徳が演じたTVCF効果、愛らしいダックスフントのイラストをシンボルに採用したコーポレートアイデンティティ戦略などにより、宅配便業界への参入は後発ながら業界3位に躍進した。しかしコンビニエンスストアでの受付契約や時間指定便、クール便等の新サービス等で遅れをとり、貨物の需要創造戦略をとる。その一翼が産地直送「うまいもの便」で、第一弾商材は北海道・夕張市の夕張メロンが選ばれた。 夕張メロンは熟度進行が早く、道内以外では一般家庭で食すことはできなかった。フットワークは、収穫から選果、農協から千歳空港までのトラック輸送、航空便、東京(羽田空港)・大阪(伊丹空港)・福岡空港からトラックターミナル(ハブ)、荷物の仕分け、翌日の宅配までのタイムテーブルを検証。不可能といわれていた夕張メロンの全国流通を成功させる。 その後、うまいもの便は低塩新巻鮭、サクランボ、活毛がに、松茸、活ホタテ、マンゴーなどを次々に商品化し、産地直送便を大成功させた。 更にアメリカの通販会社と提携し、カタログ通信販売事業を開始するなど「創造物流」を展開した。 1990年には社名をフットワークインターナショナル株式会社に変更し、本格的に海外展開に乗り出すが、海外企業の買収、不動産関連事業など本業以外への事業の多角化また、F1への投資などがことごとく失敗に終わった上、バブル景気崩壊の余波や乱脈経営の結果2001年に倒産、民事再生法申請に至った。2002年には旧首脳陣が、粉飾決算などにより証券取引法違反で逮捕されている。その後、在籍社員の出資により再生を行い2006年にアートコーポレーション傘下企業となる。 2016年に社名を「アートプラス株式会社」に変更した。 アートスポーツ同社では、2023年現在「アートスポーツ(Art Sports)」の名前で輸入車販売事業も手掛けている。これは元々、アートコーポレーションが1980年代から手掛けていた事業を、2016年の社名変更時に移管されたものである。2023年現在は大阪にショールームを、千葉・横浜・大阪に整備拠点(関連会社の運営によるもの)を構えている。 輸入車の中でも特に高級スポーツカーに特化した販売を行っており、新車販売の他、主にフェラーリやポルシェ・ランチアなどの中古車を仕入れ、自社にてレストアを行い販売することが多い。 モータースポーツ事業1980年代後半のバブル景気期には、アートコーポレーション系が全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)に参戦するポルシェ・962Cや、IMSA GT選手権に参戦するフェラーリ・F40などのスポンサーを務めていた。一方で旧フットワーク系は、F1チームのアロウズを買収するなど、ともにモータースポーツ事業を手掛けていた。しかし、バブル崩壊と共にそれらの活動は全て打ち切られている。 沿革
かつてフットワークプロダクションに所属していたタレントかつての提供番組全て大橋グループ名義 関連項目脚注
外部リンク |