アンカラ75年競馬場
アンカラ75年競馬場(アンカラななじゅうごねんけいばじょう、トルコ語: Ankara 75.Yıl Hipodromu アンカラ・イェットミシュ・ベシンジ・ユル・ヒポドロム)は、トルコ・アンカラにある競馬場。イスタンブールのヴェリエフェンディ競馬場に並ぶ規模を持ち[1]、トルコ共和国建国記念日の10月29日にトルコで最も格式の高いアラブ(純血アラブ)競走の共和国賞と、トルコのサラブレッド競走のG1(国内G1)戦線を締めくくる大統領賞が開催される[2]。 競馬場名に含まれる「75. yıl (yetmiş beşinci yıl)」は「75番目の年(75周年)」を意味し[3]、開設された1998年がトルコ共和国建国(共和制宣言)の75周年記念であることにちなんで命名された[1]。運営者であるトルコジョッキークラブの英語版ホームページ[4]や『国際セリ名簿基準書』[5]では競馬場名を意訳しないで「Ankara 75. Yıl Racecourse」と表記されており、しばしばこれをそのままローマ字読みしたアンカラ75イル競馬場という名称で紹介される[1]。 歴史1920年、トルコ独立戦争(トルコ革命)で連合国と戦っていたアンカラ政府が、国民の士気を高めるためにアンカラで競馬を開始した。当初のコースはアンカラ駅の近くのタンドアン広場に設けられた一周1600メートルで、1927年から競馬の開催を命じた初代大統領ケマル・アタテュルクの称号にちなんだトルコ競馬最大の競走ガジ賞(ガジダービー)が施行された[6][7][8]。 1932年、同じくアンカラ駅の近くに競馬場を含む近代的なスポーツ複合施設の建設が決められ、1936年にアンカラ競馬場(Ankara Şehir Hipodromu)が竣工した。このスポーツ複合施設はアンカラ5月19日スタジアムを含むもので、アンカラ競馬場はスタジアムの隣接地にあった[6][7]。 1968年、ガジ賞の開催地がイスタンブール・ヴェリエフェンディ競馬場に移転した[6][7]。 1970年代にアタテュルクの生誕100年(1981年)を記念してアンカラ競馬場を再開発してアタテュルク文化センターを建設する計画が決まり、旧アンカラ競馬場での競馬開催は1979年に休止された[9]。国家行事開催のための周回路として残されていたアタテュルク文化センター周辺の旧コースは、2021年に再開発されて首都国民公園(Başkent Millet Bahçesi)となっている[10]。 新しいアンカラ競馬場はアンカラ北西部のイェニマハッレに建設され、1998年に開場した[1]。 コース右回り。未開発の郊外に開場したためゆったりしたコースとなっており、2本の直線がほぼ等距離の均等な形状をしている。外側が1周2200mの芝コース、内側が1周2056mのダートコースで、いずれの全周もトルコの競馬場で最大[1]。 設備開場が新しく、充実した施設を有する。5階建ての大型スタンド(収容定員8700人)、パドック、102m2の大型LCDディスプレイを備える[1]。スタンドにはホールやレストランのほか、建国記念日の競走開催に当たって大統領ほかの来賓を迎えるため、大統領室や外交使節室が設けられている[4]。 敷地面積は約140万平方メートルあり、場内には1442頭分の馬房、競走馬診療所などがあるほか、子ども向けのポニー乗馬クラブ、2か所のキッズプレイガーデン、アスレチック広場、陸上競技トラック、カフェテリアやビュッフェ、ピクニックエリアがあり、2500台収容可能な駐車場の一角にゴーカートコースが設けられている[11]。 主な競走2025年の年間レーシングプログラム[2]による。 サラブレッド競走
アラブ競走
アクセス
脚注
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