アウトビアンキ・Y10
アウトビアンキ・Y10とは、イタリアのアウトビアンキがかつて発売していたハッチバック車。 概要1985年にA112の後継車として発売されたが、すでにアウトビアンキの商標はフィアットグループの所有であったため、イタリア、フランス、日本以外ではランチア・Y10 (Lancia Y10) として、同じフィアットグループのランチアから販売された。日本でアウトビアンキブランドで販売されたのは、一部のマニアにA112アバルトが人気で、そのイメージを活用するためである。 搭載されたエンジンは、発売当初は999cc直4SOHC(ファイアエンジン)、1,049cc直4SOHC、1,049cc直4SOHCインタークーラーターボ(当時のヨーロッパでは最小のターボだった)というラインナップであった。特にファイアエンジンは後にパンダやウーノに搭載される新技術で、後輪のΩアーム式サスペンションとともに、パンダやウーノに先駆けて採用された。燃料供給は当初キャブレターであったが、後のマイナーチェンジではインジェクションが採用されたモデルも登場した。 インテリアは「小さな高級車」と呼ぶに相応しく、上級グレードにはパワーウィンドウ・集中ロック・エアコンなども搭載し、ダッシュボードやドアトリムにはアルカンターラ素材が用いられている。乗車定員は5人。 バリエーションも豊富で、4WDモデルやCVT搭載モデルのほかに、フィラやミッソーニなどのアパレルブランドの限定車が存在する。 日本においては、当時フィアット輸入代理店であったジヤクスによって輸入され、ファイア・ファイアLX・ツーリング・ターボ・アバルトターボ・4WDの6車種を販売、最後にはツーリングベースのネロスペチアーレという黒一色の日本限定仕様も発売された。その後、ランチアの正規輸入元になったオートザムがY10を引き継ぎ、フェーズIIバージョンである1.3GTie.の1車種が販売されたが、販売台数が伸びずに他車種を導入するには至らず、正規輸入は途絶えてしまった。 歴史
関連項目
外部リンク
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