とびでばいん
『とびでばいん』は2001年5月25日にアボガドパワーズから発売されたアダルトゲーム。ジャンルはシューティング・アドベンチャー。ロゴに記されたアルファベット表記『Tobi D+VINE』からも分かるとおり、『D+VINE[LUV]』の後日談としての外伝作品でもある。 2005年頃にWindows XP対応のDVD版制作が発表されていたが、それほどしないうちにスケアクロウ代表の浦和雄が急死したことに伴って立ち消えになってしまう。Windows XPは2008年から販売開始されたダウンロード版で対応している。 システム全体はアドベンチャーパートとシューティングパートから成る。一度クリアして最初から始めると「シューティングモード」が選択でき、アドベンチャーパートを全て飛ばしてシューティングパートだけを連続してプレイすることができるが、この場合はクリア済みステージの再挑戦ができない。 アドベンチャーパートでは、街の各施設と各シューティングステージが移動先としてアイコンで表示される。街の施設を選ぶとそこにいる人物との会話をし、物語が進行する。そしてある程度ストーリーが進むと新しいシューティングステージが登場し、それ以降はそのステージをクリアしないとストーリーが進まなくなる。 シューティングステージを選択するとそのままシューティングパートが始まる。ストーリーを先に進めるには最新のステージをクリアしなくてはならないが、既にクリアしたステージに再挑戦することもできる。 シューティングパートについては次節で詳述する。 シューティングパート概略全7ステージの横スクロールシューティングである。難易度は「EASY」「NORMAL」「HARD」「HELL」からゲーム開始時に選択したものになる。 主人公であるサクラが自機であり、それにオプションとしてルーンが付いている。ショットを駆使して敵を倒しながら進んでいき、各ステージの最後で登場するボスを倒すことでステージクリア。ライフ制であり、ライフがなくなるとミスになってアドベンチャーパートに戻される(シューティングモードの場合はゲームオーバーで、コンテニュー画面になる)。また、アドベンチャーモードでありクリア済みのステージであるならば好きなときにギブアップすることもできる。
ルーン自機であるサクラが使用している空飛ぶ箒のオプションであり、自律行動ができないためサクラを追尾するように動く。敵の攻撃からは完全に無敵であり、さらに小さい敵弾は触れるだけで消滅させるため、盾として利用することが可能。後述するルーンショットやルーンボムにも用いられる。 なお、本来の名前は「宝珠(珠ちゃん)」(説明書では「秘聖球」)であり、ルーンというのはそれに登録され常にその上に乗っている少女の名前であるが、公式サイトなどでは「ルーン」と呼ばれている。 ショット武器となるショットは「サクラショット」「ルーンショット」「ルーンボム」の3種に大別され、基本的には対応するボタンを押すことで撃つことができる。 サクラショット(通常ショット)基本となるショットで、「ファイアー(ヴァーンレイド)」「ウィンド(ウィンドブラスト)」「サンダー(レイヴォルト)」の3種がある。これらは通常ショット切り替えボタンを押すことでいつでも切り替えられる。敵を倒すと時折現れる魔石をとると現在使用しているショットのパワーが上がっていき、ショットの威力や攻撃範囲などが上昇していく。
ルーンショットオプションであるルーンを使用した特殊な攻撃。
ルーンボムボムを消費してルーンから周囲に無数の弾を発射する。同時に敵弾と弱い敵が全て消滅する。
コンボ敵を倒すと得点が入ると共にコンボが1加算される。このコンボが繋がって大きくなるほど敵を倒したときの得点が大きくなっていく。
アイテム敵を倒すとアイテムが出現する。敵ごと(敵の種類ごとではない)に出すアイテムが決まっており、難易度が高くなるとポーションを出す敵が少なくなる。
キャラクター登場キャラの多くはD+VINE[LUV]と同じであるため、そちらのキャラクター解説を参照。ここではD+VINE[LUV]と比べての追加キャラや特記事項のあるキャラを解説する。
反響本作はASCIIが集計した「ソフマップ売り上げランキング(5/21~5/27調査)」にて4位でランクインした[1]。 評価本作は、美少女ゲーム雑誌BugBugの「2001年読者が選ぶ美少女ゲーム年間ランキング」のゲーム性部門で5位にランクインした[2]。 また、同誌の2002年4月号に掲載された企画「言いたいホーダイ2001年 編集部㊙座談会」において、当時編集部の一員だったには本作を個人的な2001年のベストゲームに挙げており、難易度をノーマルに設定した時の「なんとかなる」と思わせる絶妙なゲームバランスを評価した[2]。 脚注
関連項目
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