ブリトニー・リース(Brittney Reese、1986年9月9日 - )は、アメリカ合衆国の女子陸上競技選手、ロンドンオリンピック女子走幅跳金メダリスト。世界選手権は屋外・室内合わせて7回優勝。女子室内走幅跳北米記録保持者。2009、2011-13女子走幅跳世界ランキング1位。
人物
リースはカリフォルニア州イングルウッドに生まれた[1]。ミシシッピ州ガルフポートのガルフポート高校を2004年に卒業、高校時代に走幅跳・三段跳の州高校チャンピオンになった[2]。後にミシシッピ・ガルフコースト・コミュニティ・カレッジ (Mississippi Gulf Coast Community College) とミシシッピ大学へ進んだ。コミュニティ・カレッジ時代はバスケットボールチームの選手で、近年殿堂入りを果たした。2011年11月14日、リースはガルフポートの自らの地域のホームレスと宗教団体に、競技を支えてくれた地域への恩返しとして、感謝祭のための七面鳥を100羽寄付した[3]。
経歴
リースは2007年と2008年のNCAA選手権女子走幅跳で優勝した。2008年7月、ユージーンで行われたオリンピック選考会で6m95の自己ベストをマーク。8月の北京オリンピックは予選で6m87をマークし1位通過したが、決勝は2回目に跳んだ6m76の記録で5位だった(後に4位に繰り上がり)。
2009年5月24日、ブラジル・ベレンの競技会でジャッキー・ジョイナー=カーシー、マリオン・ジョーンズに次ぐ全米歴代3位となる自己ベスト7m06を記録した[4]。同年8月、リースはドイツ・ベルリンで行われた第12回世界選手権に出場、7m10の記録で前回優勝者のタチアナ・レベデワを下し優勝を飾った[5]。リースは世界選手権女子走幅跳で3番目に若い優勝者となった[6]。8月23日に世界選手権で記録した7m10は2009年女子走幅跳世界ランキング1位となった[7]。
2010年、リースは3月にカタール・ドーハで開かれた世界室内選手権を制した。同年から始まったダイヤモンドリーグはローザンヌ・パリ・チューリッヒの3勝を上げて年間優勝を達成した。
2011年8月、韓国・大邱で開かれた第13回世界選手権は1回目にマークした6m82の記録で大会2連覇を飾った[8]。この時のリースは2回目以降全ての試技がファウルだった。同年のダイヤモンドリーグはローマ・ローザンヌ・モナコ・チューリッヒの4勝を上げて2年連続年間王者に輝いた。同年6月26日に全米選手権で記録した7m19は2011年女子走幅跳世界ランキング1位となった[9]。
2012年3月にトルコのイスタンブールで開かれた世界室内選手権では、世界室内歴代3位・北米新記録となる7m23で制して2連覇を達成した[10]。8月7日、ロンドンオリンピックは予選を6m57の記録で9位通過、翌日の決勝は1回目がファウル、2回目に7m12をマークして首位となり優勝を飾った[11]。アメリカではジャッキー・ジョイナー=カーシー以来となる女子走幅跳のオリンピック金メダル獲得となった。同年7月1日に全米オリンピック選考会でリースが記録した7m15は2012年女子走幅跳世界ランキング1位となった[12]。
2013年8月、ロシア・モスクワで開かれた第14回世界選手権では、予選を6m57の記録で最下位の12位通過となった。決勝は2回目に7m01をマークし、ナイジェリアのブレッシング・オカグバレを2cm抑えて優勝し、女子走幅跳初となる大会3連覇を達成した。
主な戦績
自己記録
脚注
- ^ “Brittney Reese hopes to be leaps and bounds above the rest”. Los Angeles Times. (April 20, 2012). http://articles.latimes.com/2012/apr/20/sports/la-sp-oly-track-reese-20120421 June 2, 2012閲覧. "Reese, who was born in Inglewood, Calif., and moved at the age of 3 to Mississippi"
- ^ Gex II, Joseph W. (August 14, 2012). “Brittney Reese - Coast’s golden hero”. Sea Coast Echo. http://12.68.233.230/40/article_6168.shtml#.UJ_IxobAET5 November 11, 2012閲覧。
- ^ USA Track & Field Profile USTAF. 2013年8月14日閲覧
- ^ Biscayart, Eduardo (2009-05-25). Belém spectacular produces five world season leads – IAAF World Athletics Tour. IAAF. Retrieved on 2009-05-30.
- ^ (2009-08-23). Reese wins women's long jump at worlds. The Associated Press. Retrieved on 2009-08-24.
- ^ Laura Arcoleo (2009-08-23). Reese – ‘I knew I had it in me’ Archived 2009年8月26日, at the Wayback Machine.. IAAF. Retrieved on 2009-08-24.
- ^ LONG JUMP - WOMEN - SENIOR - OUTDOOR - 2009 IAAF. 2013年8月14日閲覧
- ^ Hart, Simon (August 28, 2011). “World Athletics Championships 2011: American Trey Hardee retains decathlon title as Ashton Eaton fades”. The Daily Telegraph. August 29, 2011閲覧。
- ^ LONG JUMP - WOMEN - SENIOR - OUTDOOR - 2011 IAAF. 2013年8月14日閲覧
- ^ “EVENT REPORT - Women's Long Jump - Final”. http://www.iaaf.org. 2013年8月14日閲覧。
- ^ LONDON 2012 ATHLETICS,LONG JUMP WOMEN London2012. 2013年8月14日閲覧
- ^ LONG JUMP - WOMEN - SENIOR - OUTDOOR - 2012 IAAF. 2013年8月14日閲覧
参考資料
外部リンク