tert-ブチルクロリド
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別称 1,1-ジメチルエチルクロリド 1-クロロ-1,1-ジメチルエタン クロロトリメチルメタン t-ブチルクロリド
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識別情報
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CAS登録番号
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507-20-0
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PubChem
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10486
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ChemSpider
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10054
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EC番号
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208-066-4
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国連/北米番号
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1127
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ChEMBL
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CHEMBL346997
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RTECS番号
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TX5040000
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InChI=1S/C4H9Cl/c1-4(2,3)5/h1-3H3 Key: NBRKLOOSMBRFMH-UHFFFAOYSA-N
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特性
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化学式
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C4H9Cl
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モル質量
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92.57 g/mol
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外観
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無色液体
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匂い
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クロロホルム臭
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密度
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0.851 g/mL
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融点
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−26 °C, 247 K, -15 °F
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沸点
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51 °C, 324 K, 124 °F
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水への溶解度
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水に難溶、アルコール・エーテルと混和
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蒸気圧
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34.9 kPa (20 °C)
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危険性
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EU分類
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Flammable (F)
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NFPA 704
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Rフレーズ
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R12, R36/37/38
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Sフレーズ
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S7, S9, S16, S29, S33
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引火点
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−9 °C (16 °F; 264 K) ((開放法) −23 °C (密閉法))
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発火点
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540 °C (1,004 °F; 813 K)
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関連する物質
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関連するハロゲン化アルキルs
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tert-ブチルブロミド
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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tert-ブチルクロリド(ターシャリーブチルクロリド、tert-butyl chloride)は化学式(CH3)3CClで表される有機塩素化合物である。クロロホルム臭のある無色可燃性液体。水には難溶で、徐々に加水分解を受けてtert-ブチルアルコールと塩化水素となる。
合成
tert-ブチルクロリドはtert-ブチルアルコールと塩化水素の反応で合成される。実験室では濃塩酸が用いられることが多い。tert-ブチルアルコールと濃塩酸を混合すると、次第にtert-ブチルクロリドが分離する。反応はSN1で進行する。[1]
ステップ1 |
ステップ2 |
ステップ
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強酸である塩化水素により水酸基がプロトン化される。プロトン化された水酸基は良い脱離基である。 |
水が脱離し、比較的安定な三級カルボカチオンを生成する(律速段階)。 |
塩化物イオンがカルボカチオンを攻撃しtert-ブチルクロリドとなる。
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正味の化学反応式は:
利用
tert-ブチルクロリドは酸化防止剤である tert-ブチルフェノールや、香料として用いられるネオヘキシルクロリドの原料として利用される。[2]
脚注
- ^ James F. Norris and Alanson W. Olmsted "tert-Butyl Chloride" Org. Synth. 1928, volume 8, pp. 50. doi:10.15227/orgsyn.008.0050
- ^ M. Rossberg et al. "Chlorinated Hydrocarbons" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry 2006, Wiley-VCH, Weinheim. doi:10.1002/14356007.a06_233.pub2
関連項目
外部リンク