P611級潜水艦 (イギリス海軍)
P611級潜水艦(P611きゅうせんすいかん、P611-class submarine)、またはオルチ・レイス級潜水艦(Oruç Reis-class submarine)は、トルコ海軍向けに4隻が建造された小型潜水艦。1939年にイギリスのヴィッカース・アームストロングへ発注されたが、起工直後に第二次世界大戦が勃発したためイギリス海軍に接収されて完成した。イギリス海軍では固有の艦名は付与されず、Pで始まる潜水艦ナンバーのみだった[1]。 設計全体的な設計は、イギリス海軍のS級潜水艦を小型化したものとなっている。サドルタンク方式の艦体を採用しているのは同じだが、燃料タンクを耐圧殻内に設けているため航続距離が短かった[1]。 艦首魚雷発射管の門数もS級の6門から4門に削減されており、艦尾に設けた外装式魚雷発射管1門と合わせて5門となった。搭載魚雷数は9本となっている[2]。 備砲は、資料によって4インチ(10.2cm)単装砲とするものもあるが、実際は3インチ(7.6cm)単装砲だったようである[1]。 戦歴本級のうち、ナチス・ドイツの影響力に対抗するため「P611」(元:オルチ・レイス)と「P612」(元:ムラト・レイス)は1942年にトルコへ返還された。 イギリス海軍に留まった2隻のうち、「P615」(元:ウルチ・アリ・レイス)は1943年に戦没し、残存した「P614」(元:ブラク・レイス)は1946年にトルコへ返還された[2]。 返還された3隻はトルコ海軍で1957年まで運用されている[2]。 艦名一覧全艦がバロー=イン=ファーネスのヴィッカース・アームストロングで建造された。
登場作品映画
脚注
参考文献関連項目 |