OTR-21 トーチカ |
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ロシア陸軍のトーチカ-U(スカラベ-B) |
種類 |
戦術弾道ミサイル |
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運用史 |
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配備期間 |
1976年 -(A型) 1989年 -(B型) 1990年 -(C型) |
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配備先 |
採用国を参照 |
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開発史 |
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製造業者 |
機械製作設計局(KBM) |
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諸元 |
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全長 |
6.4 m |
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直径 |
0.65 m |
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最大射程 |
185 km(C型) |
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エンジン |
単式固体燃料推進式9M79 |
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OTR-21 トーチカ(露:Оперативно-тактический ракетный комплекс «Точка»、戦術任務ミサイル複合体「トーチカ」)は、ソビエト連邦軍の自走式戦術弾道ミサイルシステムである。
GRAUインデックスでは9K79、NATOコードネームではSS-21 スカラベと呼ばれる。
名称の「トーチカ」はロシア語で「点」を、「スカラベ」はタマオシコガネ(いわゆるフンコロガシ)を意味する。
概要
9K52 ルーナ-Mは大型かつ無誘導で正確性に欠けていたため、より小型で精密誘導が可能な地対地ミサイルとして、1968年のソビエト連邦閣僚決議148-56号に基づき開発が始まった。初期型の9K79は1975年に採用され、当初戦略ロケット軍の所属だったが、1980年代末に陸軍へと移管された。
OTR-21 トーチカは、6輪式の9P129 BAZ-5921(ロシア語版)輸送起立発射機に戦術弾道ミサイルを搭載し、固体燃料の採用により迅速な展開が可能になっている。9P129は水上航行も可能で、CBRNE防護機能も備える。
バリエーション
- 9К79(スカラベ-A)
- 1975年採用。最低射程は15km、最大射程は70km、平均誤差半径は150m。重量は2,000kg。
- 9К79-1(スカラベ-B)
- 1989年採用。パッシブレーダーホーミングを採用。最大射程を120kmに延長し、平均誤差半径は95m以内に改善された。重量は2,010kg。トーチカ-U(Точка-У)とも。
- スカラベ-C
- 1990年代に採用。最大射程を185kmに延長し、平均誤差半径は70m以内に改善された。重量は1,800kg。
弾頭
- 9M79B、9M79B1、9M79B2
- 100kt、200kt、200kt級核弾頭。
- 9M79F、9N123K
- 通常弾頭
- 9N123F-P
- 電磁パルス弾頭
- 9N123G
- 化学弾頭(VRガス)
- 9N123G2-1
- 化学弾頭(ソマン)
実戦での運用例
採用国
現役
- アルメニア
- 8基以上
- アゼルバイジャン
- 3基
- ベラルーシ
- 36基[7]
- ブルガリア
- 18基[8]
- カザフスタン
- 2023年時点で、カザフスタン陸軍が12基を保有している[9]。
- 北朝鮮
- 派生型のKN-02
- ロシア
- 220基[10]。2020年までに9K720 イスカンデルに更新される計画 [11][12][13]。
- ウクライナ
- 90基[14]。
- シリア
- イエメン
退役済み
- チェコ
- 東ドイツ
- ドイツ再統一に伴い、ドイツに継承。
- ドイツ
- リトアニア
- ポーランド
脚注・出典
関連項目