NGC 6537は、いて座にある惑星状星雲である。恐らくは伴星か磁場のため、2つのローブのような形状を持つ。
中央の白色矮星は、300km/s以上の速度で熱い(≈10,000 K)強力な風を吹き出し、1兆kmの高さの波を作っている。この風のせいで、この星雲はクモのような形となり、さらに拡大し続けている[2]。
星雲の中心の恒星は、組成が正確には分かっていない塵の殻に囲まれている。その表面温度は、恐らく15万から25万ケルビンであるが[1]、34万から50万ケルビンである可能性も排除されず、既知の最も温度の高い白色矮星となっている。
NGC 6537までの距離は、1900光年[2][3]や3000-8000光年[1]等と見積もられている。
脚注
出典
- Matsuura, M.; Zijlstra, A. A.; Gray, M. D.; Molster, F. J.; Waters, L. B. F. M. (October 2005), “The symmetric dust shell and the central star of the bipolar planetary nebula NGC 6537”, Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 363 (2): 628–640, arXiv:astro-ph/0507641, Bibcode: 2005MNRAS.363..628M, doi:10.1111/j.1365-2966.2005.09464.x, http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2966.2005.09464.x/abstract 2012 October 31閲覧。
外部リンク