NGC 3982はセイファート2型銀河で、銀河系の約3分の1にあたる約30万光年に広がっている。我々から約1109 km/sの速度で遠ざかっている。この銀河は、銀河系に似た典型的な渦巻銀河であり、中心部には超大質量ブラックホールが存在し、明るい腕では星形成が盛んである。この領域では、超新星も観測されている。
NGC 3982の腕の中では、急速に恒星が誕生している。明るい銀河核には古い恒星が集まっており、中心ほど密度が高くなっている。核周辺領域でも星形成が盛んで、1年間当たり0.52太陽質量と推定されている。ハッブル宇宙望遠鏡による画像では、核周辺の星形成領域と銀河核の間には、小さな渦が存在するのが示され、これは星形成領域からブラックホールにガスが転移するチャネルとなっている。
NGC 3982は、おおぐま座に位置し50個以上の銀河を含むM109銀河群の一員である。この銀河群は、最も明るい渦巻銀河M109から名付けられた[4][5][6]。
^Riess, Adam G.; Li, Weidong; Stetson, Peter B.; Filippenko, Alexei V.; Jha, Saurabh; Kirshner, Robert P.; Challis, Peter M.; Garnavich, Peter M.; Chornock, Ryan (2005). “Cepheid Calibrations from the Hubble Space Telescope of the Luminosity of Two Recent Type Ia Supernovae and a Redetermination of the Hubble Constant”. Astrophysical Journal627 (2): 579-607. arXiv:astro-ph/0503159. Bibcode: 2005ApJ...627..579R. doi:10.1086/430497.
^NGC 3982. Students for the Exploration and Development of Space. Retrieved March 3, 2009
^R. B. Tully (1988). Nearby Galaxies Catalog. Cambridge: Cambridge University Press. ISBN0-521-35299-1
^P. Fouque, E. Gourgoulhon, P. Chamaraux, G. Paturel (1992). “Groups of galaxies within 80 Mpc. II - The catalogue of groups and group members”. Astronomy and Astrophysics Supplement93: 211-233. Bibcode: 1992A&AS...93..211F.