12弦ベース12弦ベース(じゅうにげんベース、12 string bass、Twelve-string bass)とは、単弦あるいは複弦からなる12本の弦で構成されるエレクトリックベースの一種。 歴史多くの場合、よく知られている4コース12弦(3×4弦)の複弦エレキベースを指し、このタイプは12ver、12er(トゥウェルバー)という愛称でも呼ばれる。アメリカのロックバンド、チープ・トリックのベーシストであるトム・ピーターソン、リック・ニールセン、Hamer GuitarsのルシアーであるJol Dantzigらのディスカッションにより考案された。[1] 通常の4弦ベースの各弦に1オクターブ上の複弦を2本ずつ加えて3本の弦を1コースとしている。8弦ベースの拡張版。ベースとギターを同時に弾いているようなオクターバーの効果と、コーラス効果が得られる。オーバードライブを利用した音色は「バイクのエンジン音のよう」と形容され、同時発音する弦が多いことから少ない歪みでもディストーションがかかったような分厚い音像が得られる。フィンガー・ピッキング、ピック、スラッピング、タッピング等、通常のエレキベース、エレキギターと同じ奏法で演奏が可能。8弦ベースがほとんど製造されなくなる一方、12弦ベースは複数のメーカーに製造され続けている。 ハグストロム社の8弦ベースに不満があったトム・ピーターソンが、このベースの改良版を求めたことは、12弦ベースの誕生のきっかけだった。Dantzig は南米の Tipleという10弦や12弦からなる複弦ギターから着想を得て、高音側の2コースのみを3弦、低音側2コースを2弦とした10弦ベースと、4コース12弦のベースを制作した。[2] 当初は1コースの弦ごとに出力できるよう、セイモア・ダンカン製の4つのピックアップと小さなミキサーがベース本体に内蔵されており(4ch出力/クアドロフォニック)、そのためにこのベースは「クワッド」と呼ばれた。[3] 著名な使用者
その他の12弦ベース
脚注関連項目外部リンク |