龍蔵寺 (山口市)
龍蔵寺(りゅうぞうじ)は、山口県山口市吉敷の滝山の中腹にある真言宗御室派の寺院。中国三十三観音の第十七番札所など巡礼の札所であり、国の天然記念物に指定されたイチョウの巨木がある。紅葉の名所でもある[1]。 概要龍蔵寺は山口市内では最古刹であり、縁起や歴史、他所から移されてきた客仏など、多くのものの由来が確定できず伝説的である。境内に流れる「鼓の滝」は古くから名勝として知られ、雪舟作と言われる池泉回遊式庭園や春の牡丹、秋の紅葉など、景勝地として整備されている。 また、ペットの永代供養も行っている。 歴史1778年(安永7年)に龍蔵寺から長州藩に提出された由緒書によれば、文武天皇2年(698年)に豊後国の英彦山で修行していた役小角が、北方に見た瑞雲と光明から吉敷の滝を発見し、奥の院の岩窟を「龍の蔵」と名付け、熊野権現を勧請して護摩供を修したとされる。下って天平13年(741年)、行基がこの地で千手観音像を彫り、七堂伽藍を建てて「龍蔵寺」と名付けたと言われる[2]。 江戸時代には、現在の本堂や観音堂の他に薬師堂や開山堂などがあったが、廃仏毀釈や廃藩置県など明治初期の混乱により多くのものが破却され寺は荒廃した。その後、明治29年に住職に就任した宮原泰歓の尽力により信仰の場として復活した。 文化財重要文化財(国指定)
国の天然記念物
山口県指定文化財
山口市指定文化財
その他雪舟の描いた絵馬があまりに見事なため、夜な夜な馬が抜け出し近所の田畑を荒らすという苦情から、雪舟が後から手綱を描き足したという伝説がある。現在その絵馬は観音堂内に飾られているが、専門家の言によれば江戸時代中期の作であるという。 アクセス
隣の札所脚注関連項目外部リンク |