隣人愛隣人愛(りんじんあい、Nächstenliebe )とは、他の人々を助ける行為を指している。ここでの「愛」は、共にいる人々の幸せに向けた、あらゆる自主的で非利己的な気持ち・意志からの行動が含まれ、同情を示すことに限らない。「隣人」は、ある差し迫った事態に遭っている各人である。 この用語は、ユダヤ教のトーラーにある戒律(レビ記19章18節・統一訳[1])に由来している。 またナザレのイエスによるトーラー解釈を通じて、隣人愛はキリスト教の中心概念(最も大切な戒めの後段)となり、これは古代の倫理において正義に並ぶ基本的価値となった。 隣人愛は今日、社会的地位や利得を顧みず他者に無私で関わること(利他主義)と、ほぼ同じである。これは「共苦に伴うもの」ではなく、「他人に価値があると思い、それに努めること、親切心によって決まる他者との関係」のことである[2]。隣人愛に当てはまる社会的な決まりや規範は、たいていの宗教や哲学において、倫理的な基本動機いわゆる黄金律として定められており、また人の行動としてあちこちに見られるものである。 参照出典 |