阿久沢家住宅
阿久沢家住宅(あくざわけじゅうたく)は、群馬県前橋市柏倉町にある古民家。1970年(昭和45年)6月17日、国の重要文化財に指定[1]。 概要阿久沢家は安部宗任の後裔と伝え、当家の保存する文書には、永禄9年(1566年)11月15日に北条高広が三夜沢赤城神社神主奈良原紀伊守に宛てて「阿久澤源三郎」らに永代寄進させる内容の書状が存在する[2]。当家周辺に多い阿久沢家の本家筋にあたり、江戸時代初期頃から名主を務めた[1]。 建築年代を示す史料は見つかっていないが、赤城山南麓地域にみられる赤城型民家よりも古い形式で、建築手法から17世紀末の建造と推定できる[1][2]。 構造形式・規模間取り東半分を土間、西半分を床上とする。床上の東側を「ザシキ」、西側南を「コザ」、西側北を「ヘヤ」(ナンド、オク、オサンベヤ)とする「三間取広間型」を呈する。東・北・西面には一切開口部がなく、南面も戸袋を用いないため、開口部は狭く閉鎖的で、内部は非常に暗かった[2]。 土間部分が床上部分に比べてかなり広い点、入口近くに「袖すり柱」を有する点、開口部が少ない点、柱が全て手斧仕上げである点等に古い特徴が見られる[3]。 棟は、屋根上部を土葺としてノシバ・イチハツ(アヤメ類)・イワヒバ等の植物を植える「クレグシ」となっている。 脚注参考文献
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