長谷川祐子

長谷川祐子
生誕 長谷川 祐子
(はせがわ ゆうこ)
出身校 京都大学法学部
東京藝術大学美術学部芸術学科
職業 キュレーター
公式サイト http://yukohasegawa.jp/
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長谷川 祐子(はせがわ ゆうこ、1957年 - )は、日本キュレーター金沢21世紀美術館第4代目館長。

人物

1979年、京都大学法学部卒業後、東京藝術大学美術学部芸術学科へ進学。1986年、東京藝術大学大学院美術研究科西洋美術史専攻修士課程修了。

水戸芸術館学芸員(1989年~1993年)、ホイットニー美術館研修(ACC奨学金)、世田谷美術館学芸員(1993年~1999年)、金沢21世紀美術館学芸課長(1999年~2005年)、金沢21世紀美術館芸術監督(2005年~2006年)を経て、2006年4月より東京都現代美術館チーフキュレーターを務め、2016年4月より、同美術館参事を務める。また、多摩美術大学美術学部芸術学科教授(2006〜2016)を務め、2016年4月より、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授を務める。国内外でビエンナーレ、展覧会を多数企画している。

2001年からウェックスナー・センター・フォー・ジ・アーツ国際芸術諮問委員、グッゲンハイム美術館アジア芸術委員、2008年から西九龍文化地区公社理事、犬島ハウスプロジェクト・アーティスティック・ディレクター、2001年に第7回イスタンブール・ビエンナーレ総合コミッショナー、2003年に第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館コミッショナー、2010年に第29回サンパウロ・ビエンナーレ コ・キュレーター、第12回ヴェニス建築ビエンナーレ アーティスティック・アドバイザー、2013年に第11回シャルジャ・ビエンナーレ、キュレーターを務める。2014年3〜6月、文化庁文化交流使として欧州滞在。2017年、第7回モスクワ現代美術国際ビエンナーレ:Clouds ⇄ Forestsキュレーター[1]

2016年フランス芸術文化勲章オフィシエを受章[2]

2020年、文化庁長官表彰[3]

2021年、4月より金沢21世紀美術館の初の女性館長として就任。[4]

企画

  • 1990年 「脱走する写真」展(水戸芸術館)
  • 1990-1991年「クリスチャン・ボルタンスキ」展(水戸芸術館)
  • 1992-1993年「アナザーワールド・異世界への旅」展(水戸芸術館)
  • 1994年 「蔡国強・混沌」展(世田谷美術館)
  • 1996年「リチャード・ロング、山行水行」展(世田谷美術館)
  • 1997年「デ・ジェンダリズム」展(世田谷美術館)
  • 1997-1998年「ジェームス・タレル−夢の中の光はどこからくるのか?−」展(世田谷美術館)
  • 2000年「シリン・ネシャット」展 金沢市現代美術館プレ・イベントvol.9(金沢21世紀美術館)
  • 2001年 第7回イスタンブール・ビエンナーレ総合コミッショナー
  • 2002年 第4回上海ビエンナーレ・コ・キュレーター
  • 2003年 第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館コミッショナー
  • 2005年 - 2006年「マシュー・バーニー:拘束のドローイング」(金沢21世紀美術館、アメリカのサンフランシスコ近代美術館韓国サムスン美術館 Leeumを巡回)
  • 2006年「トライアル・バルーン」コ・キュレーター、MUSAC(スペイン、レオン現代美術館)
  • 2006年「メディア・シティ・ソウル」(韓国、ソウル市美術館
  • 2006年 - 2007年「ニュー・センソリアム」(MITリスト・ヴィジュアル・アーツ・センター)
  • 2007年「マルレーネ・デュマス-ブロークン・ホワイト」(東京都現代美術館)
  • 2007年「感情の強盗」(横浜、BankART studio NYK
  • 2007年 - 2008年「スペース・フォー・ユア・フューチャー」(東京都現代美術館)
  • 2008年「ライフがフォームになるとき」(ブラジルサンパウロ近代美術館
  • 2008年「SEJIMA+NISHIZAWA/ SANAA」トミエ・オータケ・インスティテュート(ブラジル、サンパウロ市
  • 2008年 - 2009年「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」(東京都現代美術館、アメリカのYerba Buena Center for the Artsを巡回)
  • 2009年「池田亮司:+/- [the infinite between 0 and 1]」(東京都現代美術館)
  • 2009年「Blow to the Everyday」(香港、オーセージ芸術財団)
  • 2009年 「アール・イマキュレ ―希望の原理―」中沢新一共同企画 (CCAAアートプラザ)
  • 2010年 第29回サンパウロ・ビエンナーレ、コ・キュレーター
  • 2010年 第12回ヴェニス建築ビエンナーレ、アーティスティック・アドバイザー
  • 2010年 「東京アートミーティング トランスフォメーション」中沢新一共同企画(東京都現代美術館)
  • 2010年「Trans-Cool TOKYO Contemporary Japanese Art from MOT Collection」(バンコク芸術文化センター)
  • 2010年「Trans-Cool TOKYO Contemporary Japanese Art from MOT Collection」(シンガポール美術館)
  • 2011年 ワークショップ「長谷川祐子+16人のアンサンブル」(京都精華大学大学院表現領域特講実践プログラム)
  • 2011年「Trans-Cool TOKYO Contemporary Japanese Art from MOT Collection」(台北市立美術館)
  • 2011年「建築、アートがつくりだす新しい環境」SANAA共同企画(東京都現代美術館)
  • 2011年- 犬島家プロジェクトアーティスティック・ディレクター
  • 2012年「田中敦子 -アート・オブ・コネクティング」(東京都現代美術館)
  • 2012年 「ART HK (Hong Kong International Art Fair) - ART HK Projects」(香港)キュレーター
  • 2012年「トーマス・デマンド」(東京都現代美術館) 
  • 2012年「アートと音楽 -新たな共感覚をもとめて」坂本龍一共同企画(東京都現代美術館)
  • 2013年 第11回シャルジャ・ビエンナーレ “Re Emerge – toward a new cultural cartographyキュレーター
  • 2013年「Art Basel in Hong Kong - Encounters」(香港)キュレーター
  • 2013年「東京アートミーティング(第4回)うさぎスマッシュー世界に触れる方法(デザイン)」共同キュレーター: 柏木博、アドバイザー:佐藤卓石井裕[要曖昧さ回避](東京都現代美術館)
  • 2014年「Art Basel in Hong Kong - Encounters」(香港)キュレーター
  • 2014年「東京アートミーティング(第5回)新たな系譜学をもとめて」総合アドバイザー:野村萬斎(東京都現代美術館)
  • 2014年「ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル」(東京都現代美術館)
  • 2015年「オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男」(東京都現代美術館)
  • 2015年「オノ・ヨーコ|私の窓から」(東京都現代美術館)
  • 2015年「東京アートミーティング Ⅵ "TOKYO"-見えない都市を見せる」(東京都現代美術館)
  • 2016年「New Sensorium」(ZKM)
  • 2016年 Kishio Suga Situations(Pirelli HangarBicocca, Milan)
  • 2017年 第7回モスクワ国際現代美術ビエンナーレ:Clouds ⇄ Forests (新トレチャコフ美術館)
  • 2017年 ‘Japanorama: NEW VISION ON ART SINCE 1970’ (ポンピドゥ・センタ―・メッス)
  • 2018年「深みへ-日本の美意識を求めて」(ロスチャイルド館)
  • 2018年「空間の詩学 Sharjapan: The Poetics of Space」(Al Hamriyah Studios)
  • 2018年 フランシス・アリス個展「La dépense」(ロックバンド・アート・ミュージアム)
  • 2019年「Intimate Distance: the masterpieces of the Ishikawa Collection」(モンペリエ・コンタンポラン)
  • 2019年「Desire : A revision from the 20th century to the digital age」(アイルランド現代美術館)
  • 2019 - 2020年「ダムタイプ | アクション + リフレクション」(東京都現代美術館)
  • 2019 - 2020年「Sharjapan : Inter-Resonance | Inter-Organics: Japanese Performance and Sound Art」(シャルジャ・アート・ファウンデーション)
  • 2020年「オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』」(東京都現代美術館)
  • 2021年「ライゾマティクス_マルティプレックス」(東京都現代美術館)
  • 2021-2022年 「Sharjapan : Remain Calm | Solitude and Connectivity in Japanese Architecture」(シャルジャ・アート・ファウンデーション)
  • 2021-2022年 「タイランドビエンナーレ;コラット2021 : Butterflies Frolicking on the Mud: Engendering Sensible Capital」,コラット各地
  • 2022年 「甲冑の解剖学―意匠とエンジニアリングの美学」(金沢21世紀美術館)

著書

単書

  • 2010年2月「女の子のための現代アート入門-MOTコレクションを中心に」淡交社
  • 2011年11月「「なぜ?」から始める現代アート」NHK出版
  • 2013年2月「キュレーション 知と感性を揺さぶる力」集英社
  • 2017年3月「破壊しに、と彼女たちは言う―柔らかに境界を横断する女性アーティストたち」東京藝術大学出版会

共書

  • 1988年 「Impossible Vision - Manet and Photography」 Eureka-Poetry and Criticism, Seido-sha
  • 1996年 「Depressed Wonderful Life-Contemporary Young Artists in Tokyo」 Flash Art, Giancarlo Politi Editore, Milan
  • 1996年 「ソフト・アーバニズム」 INAX出版社
  • 1997年 「エドガー・ドガの写真とドローイング」武蔵野美術出版
  • 1998年 「フレームとフレームレス-造型の永遠性とメタボリックな関係性」「トランジション-変貌する社会と美術」XXXII AICA Congress, AICA Japan Congress
  • 1999年 「コンシャスネス、フィールド、時間 - For the new being of Independency」武蔵野美術出版
  • 1999年 「旅の途中 - Trip Days; Rout of Tokaido」 (photograph of Tierry Girarred and Ukiyoe), Marval, Paris
  • 1999年 「Sensation of Mental Illness - Kusama, Hess, Sakagami 3 Women Artists」美学 The Japanese Society for Aesthetics
  • 2000年 「[美術館をつくる] 見えない価値をヴィジュアライズする「金沢現代美術館」表象のディスクール⑥創造 現場から/現場へ」東京大学出版会
  • 2000年 「Space that Obliterates and Erases Programs」Elcroquis No. 99, Elcroquis Editiorial
  • 2000年 「リセット;マシュー・バーニーとピピロッティ・リスト」 Actual Sexuality, 武蔵野美術出版
  • 2000年 「Asian Concepts for the 21st Century - Consciousness, Collaboration, and the Possibility of Collective Intelligence」Flash Art, Giancarlo Politi Editore
  • 2001年 「[Words of Wisdom] A Curator’s Vade Mecum on Contemporary Art」ICI New York
  • 2002年 「超越時空 向宇宙發聲 - 蔡國強對東方思想的現代解讀」典蔵 今芸術 Art&Clollection
  • 2003年 「Fresh Cream 3: texts of selected 10 artists」 PHAIDON
  • 2003年 「“Post-identity Kawaii: Commerce, Gender and Contemporary Japanese Art” Consuming Bodies - Sex and Contemporary Japanese Art」REAKTION BOOKS
  • 2004年 「21世紀の出会いー共鳴、ここ・から」淡交社
  • 2005年 「マシュー・バーニー:ドローイング・リストレイント vol.2」UPLINK Co.東京
  • 2006年 「マルレーネ・デュマス」淡交社
  • 2007年 「スペース・フォー・ユア・フーチャー」INAX出版
  • 2008年 「ネオ・トロピカリア」エスクアイア マガジン ジャパン
  • 2010年「Performativity in the Work of Female Japanese Artists In the 1950s-1960s and the 1990s」、『Modern Women: Women Artists at the Museum of Modern Art,』Museum of Modern Art
  • 2010年「生を召還するための謀議:芸術表現における「変容」の現在」、『トランスフォーメーション』ACCESS
  • 2011年「新しい環境、新しい体験のためのポリティクス」、『建築、アートがつくりだす新しい環境』ACCESS
  • 2011年「What's Japanese Cool?」、『Trans-Cool Tokyo』Chia Shin Printing Co., Ltd., Taipei
  • 2012年「感覚の統合性をとりもどすために」、『アートと音楽 -新たな共感覚をもとめて』フィルムアート社
  • 2013年「うさぎスマッシュ―世界に触れる方法(デザイン)」、『うさぎスマッシュー世界に触れる方法(デザイン)』フィルムアート社
  • 2013年「Tetsuya Ishida, Painter of the Modern Life」、『Tetsuya Ishida』Gagosian Gallery
  • 2013年「Metatool」、『A Retrospective Curated by XXXXXXXXX』Binding: Rosendahls-Schultz
  • 2013年 「RE:EMERGE Towards a New Cultural Cartography」、『Sharjah Biennial 11 : Re:emerge : towards a new cultural cartography,』Sharjah Art Foundation
  • 2014年「驚くべきリアル/The Marvelous Real」,『驚くべきリアル スペイン、ラテンアメリカの現代アート-MUSACコレクション』大伸社
  • 2014年「新たな系譜学をもとめて―跳躍/痕跡/身体」、『新たな系譜学をもとめて-アート・身体・パフォーマンス』フィルムアート社
  • 2015年「Thoughts on Kishio Suga,」、『Kishio Suga Situated Latency,』HeHe
  • 2015年「Xavier Veilhan, Emotional Mnimalism – Yet Seeking New Modernity」Galerie Perrotin, Editions Dilecta
  • 2015年「 東京は今でも未来的か」、『"TOKYO"-見えない都市を見せる』青幻舎
  • 2017年「Japanorama: Un Archipel en Perpétuel Changement」、『Japanorama』 Edition du Centre Pompidou Metz
  • 2018年「Grotesque and cruel imagery in Japanese gender expression – Nobuyoshi Araki, Makoto Aida and Fuyuko Matsui」『The Persistence of Taste – Art, Museums and Everyday Life After Bourdieu』Routledge
  • 2018年「Saudade: Unmemorable Place in Time」Fosun Foundation
  • 2019年「Fukami : The Expression of Life and Liveliness in Japanese Aesthetics」、『Fukami : immersion in the art and aesthetics of Japan』Flammarion
  • 2019年「The Dumb Type effect, 1984 to the present」、『DUMB TYPE 1984 2019』河出書房新社
  • 2019年「Inter-Resonance: Inter-Organics」、『Sharjapan - Inter-Resonance: Inter-Organics』Sharjah Art Foundation
  • 2020年「Die Kraft der Allegorie」、『ARCH+』ARCH+
  • 2020年「未来を聴くアーティスト オラファー・エリアソン エコロジーの実践としてのアート」、『オラファー・エリアソン ときに川は橋となる』フィルムアート社
  • 2020年「新しいエコロジーとアートーClouds⇄Forests展にそってー」、『GA Journal 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科論集 Vol.1』東京藝術大学出版会
  • 2020年「新しいエコロジー下のアート、あるいは「まごつき期」の芸術表現」、『美術手帖 2020年6月号「新しいエコロジー」特集』美術出版社
  • 2020年「Un Autre Vide」、『Le Ciel Comme Atelier Yves Klein et ses Contemporaines』Editions du Centre Pompidou-Metz
  • 2022年 「新しいエコロジーとアート 「まごつき期」としての人新世」,以文社

出演

テレビ

ラジオ

雑誌

  • 『かわら版 深川福々』(2010年4月1日発行)深福インタビュー「なかはソフトでウェルカムな美術館」東京都現代美術館チーフキュレーター 長谷川祐子さん)[7]

脚注

  1. ^ 美術手帖”. 2018年3月28日閲覧。
  2. ^ キュレーターの長谷川祐子氏が芸術文化勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2019年1月17日). 2021年6月17日閲覧。
  3. ^ 令和二年度文化庁長官表彰名簿
  4. ^ 美術手帖”. 2021年1月12日閲覧。
  5. ^ NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』第72回 アートは人を“自由”にする キュレーター・長谷川祐子公式サイト
  6. ^ NHK『ユーミンのSUPER WOMAN』公式サイト
  7. ^ 『かわら版 深川福々』深福インタビュー「なかはソフトでウェルカムな美術館」東京都現代美術館チーフキュレーター 長谷川祐子さん記事

外部リンク