『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』(ぎんがえいゆうでんせつ アット タカラヅカ)は、田中芳樹著『銀河英雄伝説』を原作とした宝塚歌劇団のミュージカル作品。脚本・演出は小池修一郎[1]。
上演記録
- 2012年 宙組
- 宝塚大劇場:8月31日-10月8日(新人公演:9月25日)、東京宝塚劇場:10月19日-11月18日(新人公演:11月1日)
- NTT東日本・西日本フレッツシアター。
- 宙組トップコンビ凰稀かなめ・実咲凜音の大劇場お披露目公演[2]。
- 2013年 宙組
- 博多座:1月5日-1月28日
- 前年に引き続き上演。一部キャストが変更された。
ストーリー
原作の第2巻までを扱っている[3]。原作の複数の戦役・事件・人物を統合している[3]。
21世紀半ば、核戦争によって汚染された地球を捨てた地球人は、宇宙へ飛び出し2801年、銀河連邦が成立した。それから300年後、軍人ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが権力を握り、銀河帝国皇帝として君臨、弱者を徹底的に排除し、強力な専制政治を行った。一方、圧政から逃れ自由を求めた人々は、帝国を脱出し新たに民主主義を掲げ、自由惑星同盟を築く。そして、銀河帝国と自由惑星同盟、二つに分裂した銀河系は終わりの見えない宇宙戦争へと突入する。
銀河帝国と自由惑星同盟は、アスターテ星域において新たな戦いの火蓋を切ろうとしていた。銀河帝国の指揮官はラインハルト・フォン・ローエングラム、対する自由惑星同盟にはヤン・ウェンリーがいた。数において圧倒的に劣る自由惑星同盟に対し、ラインハルトは敵艦隊陣形の隙を突く作戦により戦いを有利に進め、完全勝利目前まで迫る。間一髪、自由惑星同盟軍を全滅から救ったのは、負傷した上官にかわり全艦の指揮を引き継いだヤンであった。
アスターテ会戦での功績によりラインハルトは、下級貴族出身ながら元帥に任命される。その任命式で、ラインハルトはヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ(ヒルダ)と出会う。かねてから門閥貴族たちが権力を握る腐敗した社会に批判的な考えをもつヒルダは、新たな強い指導者の必要性を感じており、ラインハルトこそがそれにふさわしいと考えていた。いつか自分も彼の下で国家再建に力を尽くしたいと言うヒルダの熱のこもった言葉はラインハルトの心に深く響いた。
式典後、ラインハルトは部下のジークフリード・キルヒアイスと共に、姉のアンネローゼ・フォン・グリューネワルトの館を訪れた。久々の再会に心を和ませた三人は、幼い時を思い出す。子供のころ、ラインハルトとキルヒアイスはいつも一緒に過ごし、そんな二人をアンネローゼが優しく見守っていた。だがある時、宮内省の役人によってアンネローゼは皇帝フリードリヒ4世の後宮に連れ去られてしまう。最愛の姉を奪われたラインハルトは、いつか皇帝を倒し、アンネローゼを取り戻そうと強く心に誓う。
幾多の功績を積み重ね、ついに諸将を束ねる元帥府を開いたラインハルトは、少壮気鋭の士官たちに加え、参謀にパウル・フォン・オーベルシュタインを任命した。ラインハルトはかつて立てた誓いの実現に向けて新たな一歩を踏み始める。だが、そこには皇帝とその権力に群がる門閥貴族たち、さらにはラインハルトもその才能に一目おく不世出の智将ヤンを擁する自由惑星同盟との戦いが待っていた。
参考資料:宝塚大劇場公演・パンフレット
主な配役
*()内は新人公演キャスト。不明点は空白とする。
主なスタッフ
脚注
参考資料及び外部リンク