鈴木家住宅 (羽後町)
鈴木家住宅(すずきけじゅうたく)は、秋田県雄勝郡羽後町にある歴史的建造物。江戸時代前期頃に建てられた当時の農家の住宅(民家)である。1973年(昭和48年)2月23日に国の重要文化財(建造物)に指定された。秋田県下の民家建築では最古の遺例の一つである[2]。現在も所有者家族が居住している住宅としては東北最古となる。 概要鈴木家は慶長期の検地帳に名前が見える旧家で、源義経の家臣・鈴木三郎重家を祖とすると伝える。代々肝煎を務め、文政13年(1830年)には苗字帯刀を許されている[2][3]。 西側に山一つ隔てたところに、本住宅と平面形式の似た「土田家住宅」がある。 土田家住宅と共に秋田県下では最古の遺例で、民家というよりは在地豪族の住宅のようだと評価されている。 茅葺屋根の主屋は江戸時代、17世紀末頃の建物で[3]、1980年から1年半の解体修理で往時の姿に復原された[4]。 構造形式主屋は正面向かって左に中門を設ける中門造で、平面はL字形となる。中門は享保18年(1733年)の増築であることが普請文書から判明し、本屋の建築はこれをさかのぼる17世紀末頃と推定される。本屋は寄棟造。中門は正面を入母屋造とし、本屋、中門ともに茅葺とする[3]。 中門は正面向かって右手に大戸口を設ける。内部は左手前に3房の馬屋を設け、その奥は通りニワとする。中門と本屋の入隅に玄関を設け、その奥はダイドコロとする。ダイドコロの上手は整形四間取りで、ダイドコロ寄りの手前をチャノマ、奥をウチザとし、その上手は手前をヒロマ、奥をトコ付きのコザとする。チャノマとヒロマの前には縁を設ける。ニワの奥には土蔵(大正4年・1915年上棟)が接続して建ち、本屋と土蔵の取合い部は改造されて蔵前になっている[3]。 文化財指定以下の物件が「鈴木家住宅(秋田県雄勝郡羽後町)」として国の重要文化財に指定されている。
主屋(附指定含む)は1973年指定[5]、土蔵(附指定含む)と土地は1994年追加指定[6]。 見学情報
アクセス関連項目脚注参考文献・出典
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