金亨権郡(キミョングォンぐん)は朝鮮民主主義人民共和国両江道に属する郡。金亨権は金日成の叔父で、抗日運動の闘士だったとされる。旧名は豊山郡(プンサンぐん)で、豊山犬の産地として知られる。
地理
蓋馬高原の西南端に位置し、虚川江が郡内に発して東北方向に流れ、いくつかのダムが作られている。
両江道が咸鏡南道に食い込んだ最南端にあり、北から西にかけて両江道の豊西郡、東に咸鏡南道虚川郡・徳城郡、南に咸鏡南道新興郡がある。
歴史
この節の出典[1]
- 1914年4月1日 - 郡面併合により、咸鏡南道甲山郡の一部(天南面・里仁面・熊耳面)、北青郡の一部(安山面)が合併し、豊山郡が発足。豊山郡に以下の面が成立。(5面)
- 1934年 - 里仁面が豊山面に改称。(5面)
- 1952年12月 - 郡面里統廃合により、咸鏡南道豊山郡安山面・安水面および豊山面の一部地域をもって、豊山郡を設置。豊山郡に以下の邑・里が成立。(1邑19里)
- 豊山邑・直雪里・新元里・士雅里・広徳里・梨浦里・陽坪里・下地境里・地境里・長安里・黄水院里・東興里・擺撥里・老隠里・米甘里・長坪里・水東里・平山里・水上里・内中里
- 1954年10月 - 行政区画の見直しにより、両江道豊山郡となる。(1邑19里)
- 1961年 - 水上里が平山里に編入。(1邑18里)
- 1983年 - 平山里が平山労働者区に昇格。(1邑1労働者区17里)
- 1990年8月 - 豊山郡が金亨権郡に改称。(1邑1労働者区17里)
行政
現在の中心地は新豊里。1邑・1労働者区・17里を管轄する。
- 金亨権邑(キミョングォヌプ)
- 平山労働者区(ピョンサンノドンジャグ)
- 広徳里(クァンドンニ)
- 内中里(ネジュンニ)
- 東興里(トンフンニ)
- 老隠里(ロウンニ)
- 梨浦里(リポリ)
- 米甘里(ミガムニ)
- 士雅里(サアリ)
- 水東里(スドンニ)
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- 新元里(シヌォンニ)
- 陽坪里(ヤンピョンニ)
- 長安里(チャンアンニ)
- 長坪里(チャンピョンニ)
- 地境里(チギョンニ)
- 直雪里(チクソルリ)
- 擺撥里(パバルリ)
- 下地境里(ハジギョンニ)
- 黄水院里(ファンスウォンニ)
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産物
- 北朝鮮の天然記念物となっている。2000年6月の南北首脳会談(金大中・金正日)の際、北から南へ豊山犬2頭、南から北へ珍島犬2頭が交換された。この2頭の豊山犬は現在ソウル大公園の動物園に飼われている。
脚注
関連項目
外部リンク