運輸型揚陸艦
運輸型揚陸艦(ユンシュウがたようりくかん、英: Yunshu-class landing ship)は、中国人民解放軍海軍の中型揚陸艦(LSM)の艦級に対して付与されたNATOコードネーム。人民解放軍海軍での名称は073A型中型揚陸艦(中国語: 073A型中型登陆舰)[1][2]。 来歴人民解放軍海軍では、中華民国海軍から鹵獲したLSM-1級中型揚陸艦を運用してきた。その更新用として、1969年には073型1隻、また1970年代中盤には073II型3隻が建造されたものの、大量建造には至らず、1990年の時点で依然として14隻のLSM-1級が現役状態にあった[3]。しかしこれらの艦は第二次世界大戦の建造であり、老朽化が深刻になっていたことから、その更新用として建造されたのが本型である[4]。 設計設計面では、1994年に1隻のみ就役した073III型中型揚陸艦(玉登型)の発展型とされている[1][5]。艦首を海岸に擱座して兵員・車両を揚陸することを前提に設計されており、艦首部には観音開きの門扉(バウ・ドア)とその中にバウ・ランプを有している。また艦尾にもランプが設けられている。バウ・ドア下部と船体には、072III型大型揚陸艦(玉庭II型)と同様にナックルが設けられている。またカーフェリーと同様、艦首付近はかなり絞られた船型となっている。設計は全体的に商船の技法を用いていると推測されている[4]。 搭載量は250トンとされている。車両甲板は閉囲式となっており、水陸両用戦車6両または兵員180名を輸送・揚陸できる[2]。ただし揚陸部隊用の居住区は設けられていない。また大型揚陸艦(LST)ではLCVPが搭載されているのに対し、本型では右舷後部に作業艇1隻を搭載するのみとされている[4]。 なお機雷敷設能力も付与されており、80発の機雷を搭載する事ができる[5]。 同型艦一覧
参考文献
関連項目
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