誰もがそれを知っている

誰もがそれを知っている
Todos lo saben
監督 アスガル・ファルハーディー
脚本 アスガル・ファルハーディー
製作
出演者
音楽 ハビエル・リモン英語版
撮影 ホセ・ルイス・アルカイネ英語版
編集 ハイデー・サフィヤリ英語版
製作会社
  • Memento Films
  • Morena Films
  • Lucky Red
配給 スペインの旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 ロングライド
公開 フランスの旗 2018年5月8日 (CIFF)
スペインの旗 2018年9月14日
日本の旗 2019年6月1日
上映時間 132分
製作国
言語
製作費 $11,800,000[1]
興行収入 世界の旗 $19,176,163[2]
日本の旗 4000万円[3]
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誰もがそれを知っている』(だれもがそれをしっている、Todos lo saben)は、2018年スペインサイコスリラー映画英語版。イラン人映画作家のアスガル・ファルハーディー監督・脚本、ハビエル・バルデムペネロペ・クルス主演[4][5]第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映された後[6]、2018年9月14日にスペインで封切られた[7]

ストーリー

アルゼンチンで家族と暮らすラウラは、妹アナの結婚式に参加するために、ティーンエージャーの娘イレーネと幼い息子ディエゴを連れて、故郷であるスペインの小さな村に帰ってくる。老父や姉のマリアナ、幼なじみで元恋人のパコらとの再会を喜ぶラウラ。姉のマリアナは一家で小さなホテルを営んでおり、村を出て実業家と結婚したラウラを内心うらやんでいた。

結婚式後のパーティの最中にイレーネが誘拐される事件が起きる。イレーネの身を案じ、警察への通報を控えた家族とパコらは独自に事件解決を図ろうと、知人の元警官ホルヘに相談する。犯人から30万ユーロを要求するメールが届いたが、裕福な実業家と見られていたラウラの夫アレハンドロは破産していた。村に住む親戚から金を奪うために、アレハンドロが仕組んだ狂言誘拐を疑うマリアナの夫フェルナンド。

イレーネの実の父親はパコだと告白するラウラ。元警官のホルヘは犯人が素人で、パコが所有する農場ワイナリーを売ってでも身代金を作ると踏んで事件を起こしたと推理した。イレーネの出生は秘密だったが、実は暇な村人たちは噂話に花を咲かせ、イレーネが若い頃のパコに似ていることは公然の秘密だった。

パコは元々ラウラの実家が営む農場ワイナリーの使用人の息子だった。ラウラの実家は没落し、金が必要で農場ワイナリーをパコに売ったのだ。はた目には元使用人がワイナリーを奪った構図で、そのことは両家の蟠(わだかま)りとなっていた。

身代金を工面するために農場ワイナリーを売ろうとするパコ。イレーネの出生を知ってショックを受けた妻のベアは、娘だという話もラウラの嘘だ。農場ワイナリーを奪い返す計画だと猛反対した。

イレーネ誘拐の犯人は、実はマリアナの娘のロシオと、その夫ガブリエルだった。罪の意識から恐怖に怯え、イレーネを開放しようと夫に訴えるロシオ。ガブリエルは事を急ぐためにパコにメールを送り、金を奪ってイレーネを解放した。全てを失ったパコの元から去ってしまう妻のベア。

娘の様子を見て誘拐犯だと気づくマリアナ。だが、マリアナはラウラの一家が急ぎアルゼンチンに帰国するまで暗い表情で口を閉じていた。ラウラやイレーネを乗せた車が走り去ってから、マリアナは夫のフェルナンドに、そっと事実を打ち明けた。

キャスト

製作

この映画はフランス、スペイン、イタリアが共同で製作し、Canal+ユーリマージュ英語版フランス・テレビジョンCiné+英語版、l’ICAA、モビスターなどが出資した[4]

主要撮影は2017年8月に開始した[5]

公開

ワールド・プレミアは2018年5月8日に第71回カンヌ国際映画祭に行われた[8]。その直後にフォーカス・フィーチャーズが複数の市場での配給権を獲得した[9]。他に2018年9月8日にトロント国際映画祭でも上映された[10][11]。スペインでは2018年9月14日[12]、アメリカ合衆国では2019年2月8日に封切られた[13]

評価

第71回カンヌ国際映画祭でのキャストと監督

レビュー・アグリゲーター・ウェブサイトのRotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『誰もがそれを知っている』は優れたキャストの努力にもかかわらず、各パーツの総和にはやや及ばず、脚本・監督のアスガル・ファルハーディーにとっては残念な一歩となっている。」であり、174件のレビューで支持率は78%、平均点は6.86/10となった[14]Metacriticでは38件のレビューで加重平均値は68/100となった[15]

出典 

  1. ^ IFP Editorial Staff (22 August 2017). “Asghar Farhadi Starts Shooting Latest Film in Spain”. Iran Front Page News. 23 August 2017閲覧。
  2. ^ Everybody Knows”. Box Office Mojo. IMDb. 2020年8月28日閲覧。
  3. ^ 『キネマ旬報』2020年3月下旬特別号 72頁
  4. ^ a b Goodfellow, Melanie (22 August 2017). “Asghar Farhadi begins Spanish-language thriller 'Everybody Knows'”. Screen Daily. Screen International. 23 August 2017閲覧。
  5. ^ a b Keslassy, Elsa (22 August 2017). “Asghar Farhadi Begins Filming ‘Everybody Knows’ With Javier Bardem, Penelope Cruz in Spain”. Variety. Penske Business Media. 22 August 2017閲覧。
  6. ^ Opening Night Of The 71st Cannes Film Festival”. Ikon London Magazine (8 May 2018). 29 September 2018閲覧。
  7. ^ Keslassy, Elsa (5 April 2018). “Asghar Farhadi’s ‘Everybody Knows’ to Open and Compete at Cannes Film Festival”. Variety (Penske Business Media). https://variety.com/2018/film/global/asghar-farhadis-everybody-knows-to-open-and-compete-at-cannes-film-festival-1202744664/ 6 April 2018閲覧。 
  8. ^ Keslassy, Elsa (4 April 2018). “Penelope Cruz and Javier Bardem’s ‘Everybody Knows’ to Open Cannes Film Festival (EXCLUSIVE)”. Variety. 28 September 2018閲覧。
  9. ^ Fleming Jr, Mike (9 May 2018). “Focus Features Buys Cannes Opener ‘Everybody Knows’”. Deadline Hollywood. 28 September 2018閲覧。
  10. ^ Penelope Cruz, Javier Bardem at Toronto Premiere of Everybody Knows”. Ikon London Magazine (8 September 2018). 29 September 2018閲覧。
  11. ^ Everybody Knows”. Toronto International Film Festival. 28 September 2018閲覧。
  12. ^ 'Everybody Knows' to go on screen across Spain on September 14”. mehrnews.com (14 September 2018). 14 September 2018閲覧。
  13. ^ Pederson, Erik (28 September 2018). “‘Everybody Knows’: Penélope Cruz-Javier Bardem Thriller From Asghar Farhadi Set For February”. Deadline Hollywood. 28 September 2018閲覧。
  14. ^ Everybody Knows (Todos lo saben) (2018)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2020年7月11日閲覧。
  15. ^ Everybody Knows Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2020年7月11日閲覧。

外部リンク