親衛隊上級大将親衛隊上級大将(しんえいたいじょうきゅうたいしょう)は、国民社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)の親衛隊(SS)で使用された階級「SS-Oberst-Gruppenführer」(オーバーストグルッペンフューラー、直訳すると総集団隊長)の日本語の訳語のひとつである。ドイツ国防軍の上級大将に相当する階級であるため「親衛隊上級大将」と訳される。米英では訳さず原文を用いるが、敢えて訳す場合には陸軍の階級呼称を利用して SS Colonel General と訳される。 この階級は親衛隊にのみ存在し、突撃隊(SA)や国家社会主義自動車軍団(NSKK)といった他のナチ党組織には存在しなかった。 一般親衛隊親衛隊上級大将(SS-Oberst-Gruppenführer)は、親衛隊の中でも一般親衛隊(アルゲマイネSS)でのみ使用された上級大将位である。親衛隊大将(SS-Obergruppenführer)の上位階級であり、これより上位はハインリヒ・ヒムラーの親衛隊全国指導者(Reichsführer-SS)しか存在しない。 秩序警察長官クルト・ダリューゲとナチ党の古参党員フランツ・クサーヴァー・シュヴァルツ、第1SS装甲師団長であるヨーゼフ・ディートリヒら3人の名誉を重んじるために、1942年4月に新設された位である。1944年8月には、武装親衛隊の上級大将となったパウル・ハウサーにも併せて授与された。以上4名のみに授与された。 武装親衛隊武装親衛隊では名称が異なる。国防軍と同様に上級大将(Generaloberst)の階級が使用され、武装親衛隊上級大将(Generaloberst der Waffen-SS)という名前の階級だった。米英では原文を用いることが多いが、敢えて訳す場合はWaffen-SS Colonel Generalと訳される。武装親衛隊大将(General der Waffen-SS)の上位に位置する。1944年8月に新設され、ヨーゼフ・ディートリヒとパウル・ハウサーの2名のみがこの階級を保持した。2人とも一般親衛隊の親衛隊上級大将(SS-Oberst-Gruppenführer)の階級も合わせて授与されている。 階級章
親衛隊上級大将親衛隊上級大将となったのは以下の4名のみである。
架空の親衛隊上級大将
関連項目
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