『蜃気楼の舟』(しんきろうのふね)は、2016年公開の日本の長編映画(上映99分)[1]。東欧最大の映画祭で、世界七大映画祭に数えられるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でフォーラム・オブ・インディペンデント・コンペティション部門に正式出品された[2]。その後、シンガポール国際映画祭にも正式出品[3]。
概要
ひきこもりの青年を描いた『今、僕は』(2009)で高い評価を受けた竹馬靖具の監督第2作となる同作は、ホームレスの老人たちを小屋に詰め込み、世話をする代わりに生活保護費をピンハネすることを生業とする「囲い屋」と呼ばれる若者を主人公に描いた人間ドラマ。監督とプロデューサーの自己資金で製作した自主映画でありながら、田中泯の出演、坂本龍一の楽曲がテーマ曲で使用されるなど話題を呼んだ。2016年1月、アップリンク配給により全国順次劇場公開。
あらすじ
「壊れた老人は取り替える。ただそれだけのことだった」
東京からホームレスの老人達を連れ去り、小屋に詰め込み、世話をする代わりに、その生活保護費をピンハネすることを生業にしている若者達を 「囲い屋」と呼ぶ。母を亡くし、父に捨てられた過去を持つ主人公の男は、友人に誘われたことがきっかけで、囲い屋で働いていた。ある日、それまでモノのように扱ってきたホームレスのひとりに、自らの父を発見する。男は導かれるように、浮浪者となった父を乗せ車を走らせる。現実と異世界を揺れ動くドライブの中で訪れた廃墟には、母親の幻影がさまよっていた。 そして、並行して描かれる、現実と幻想の狭間を航海する一艘の舟の意味するものとは...
出演者
スタッフ
出品
脚注
- ^ “竹馬靖具監督作「蜃気楼の舟」予告編が公開、ホームレス搾取する“囲い屋”描く”. 映画ナタリー (2015年11月24日). 2023年5月29日閲覧。
- ^ a b “田中 泯も出演、竹馬靖具の監督作映画『蜃気楼の舟』がカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に公式出品”. CDJournal (2015年6月3日). 2015年11月18日閲覧。
- ^ a b “The Ark in the Mirage” (英語). シンガポール国際映画祭 (2015年). 2015年11月18日閲覧。
外部リンク