菊池武一菊池 武一(きくち たけかず、1896年3月28日 - 1972年4月24日)は、日本の英文学者、翻訳家。 生涯高松市出身。第一高等学校を経て、1921年東京帝国大学文学部英文科卒業。國學院大學教授を務め、戦後になって古代文学、歴史研究に重きを置く方向付けに尽力する[1]。また代々木ゼミナールの校長を務めた[2]。子息菊池映二はフランス文学者で明治大学教授を務めた(1929-2002)[3]。 日本の文芸、特に室町時代の謡曲文学、仕舞に造詣が深く、笛もよくした。スコット『アイヴァンホー』訳は、文庫上巻刊行後の1965年に入院し、退院後も執筆を続けたが、下巻の原稿を残して没し、菊池が國學院に迎えた高見穎治が校訂し刊行された。 エピソード小説家の丸谷才一は菊池を次のように回顧している。 「当時この大学(注・國學院大學)のこの研究室には、英独仏とか専任の教員と時間講師とかの区別なしで、思ひつくまに記せば、たとへば安東次男さんがゐた。故橋本一明がゐた。中野孝次がゐた。篠田一士がゐた。永川玲二がゐた。高松雄一がゐた。川村二郎がゐた。高本研一がゐた。竹内芳郎がゐた。菅野昭正がゐた。清水徹がゐた。飯島耕一がゐた。三輪秀彦がゐた。清岡卓行がゐた。渡辺一民がゐた。東野芳明がゐた。こんな顔ぶれの研究室を維持してゆける主任教授としては、菊池さん以外の人は思ひ浮かばない。」 「われわれはみな菊池さんの、知的で寛容で勿体ぶらない人柄に心服してゐた。あるいは、菊池さんに甘えてゐた。」[4] 著書翻訳
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