舊城寺
舊城寺(きゅうじょうじ)、または旧城寺は、神奈川県横浜市緑区三保町にある真言宗の寺院。山号は久保山。旧榎下城跡に立地する[注 1]。武相寅年薬師霊場の第1番札所。 概要恩田川(鶴見川支流)の氾濫原に面した舌状台地の先端に位置する[2]。 1830年(文政13年)成立の『新編武蔵風土記稿』都筑郡久保村の箇所には「舊城寺。除地、五段許、村の北の方にあり。是も同く三會寺の末、久保山と號す。客殿六間に七間南向なり。本尊大日坐像にして長六寸許。開山を詳にせず。」とあり[3]、『風土記稿』成立時点で開山者は不明となっているが、慶長8年(1603年)頃、この地を隠居所としていた佐藤小左衛門氏が開基したという。 境内は永享年間(1429年-1441年)に宅間上杉家の上杉憲清が築城したと伝わる「榎下城」の城跡であり、本堂のある地点と、その背後の平坦な面が曲輪で、土塁などの遺構が良く残されている[2]。 武相寅年薬師霊場の第1番札所であり、薬師堂に奉られるの薬師如来像は寅年ごとに開帳する。 1935年(昭和10年)10月、『横浜貿易新報』の読者投票により県下名勝史蹟四十五佳選に選定された[4]。 文化財境内や斜面地に広がる山林は、「旧城寺の寺林」の名称で1980年(昭和55年)2月15日に県の天然記念物に指定されている[1]。 脚注注釈出典
参考文献
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