綾瀬市コミュニティバス

「かわせみ」専用車両 相鉄バス3556号車 三菱ふそう・エアロミディME
「かわせみ」専用車両 1号車(相鉄バス)
綾瀬市コミュニティバスの停留場(第二上土棚橋)

綾瀬市コミュニティバス(あやせし - )は、神奈川県綾瀬市コミュニティバスである。綾瀬市の鳥・カワセミ[1]にちなみ、「かわせみ」の愛称をもつ[2]

綾瀬市役所を起点として全5ルートが運行され、相鉄バス綾瀬営業所、神奈川中央交通綾瀬営業所が運行受託している。

概要

綾瀬市内においては、市内無料循環バス「ばらバス」が運行されていた。市民文化センター(高齢者福祉会館)を起点として、午前・午後の2便が運行され、相鉄バスと神奈川中央交通が各1便ずつを担当していた。年間およそ50000人に利用され、利用者の中心は高齢者であった。

しかし、これ以外に市内を走る神奈川中央交通相模鉄道の路線バスを含めたとしても、公共交通が希薄な地域が多く見られた。

そこで、2004年9月[3]から市が公募した市民、自治会推薦者、商工会推薦者の3者からなら「綾瀬市バス交通検討市民会議」を設立し[4]、市の公共交通のあり方について議論が行われてきた[4]

その結果として、2005年に「コミュニティバス導入に関する中間提言」、2007年に「綾瀬市バス交通のあり方 提言書」[5]が提出された。

これらを受けて2005年11月1日から、綾瀬市コミュニティバス「かわせみ」1号車(綾瀬市役所→寺尾入口→かしわ台駅→富士塚→綾瀬市役所)の試験運行が開始された[2]

さらに2006年11月1日から、「かわせみ」2〜5号車の4ルートの試験運行が開始され、全5ルートへ拡大された[6]

またこれにともない、同年10月31日をもって、市内無料循環バス「ばらバス」は廃止された。廃止後の高齢者福祉会館利用者の便宜を図るため、市役所1階受付と高齢者福祉会館で無料乗継券を発行した[6]

無料乗継券の配布は、当初は高齢者福祉会館利用者限定だったが、公共施設へのアクセス向上とコミュニティバス利用促進のため、市役所と綾瀬厚生病院の間で誰でも利用できるようになり、配布場所に中央公民館が追加された[7]

しかし運行開始後、2006年11月から2007年10月の1年間に8899万の営業赤字を出しており、全額が市の負担となっている[8]ことが問題とされている。

現行路線

1号車

2号車

3号車

[9]

  • 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 浅間橋 - 深谷交番 -落合北五丁目- 長坂上 - 上土棚団地前-上土棚南-長坂上-落合北五丁目-深谷交番-ハンディホームセンター前-綾瀬厚生病院-綾瀬市役所

4号車

  • 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 浅間橋 - 綾瀬中学校 - 上土棚北二丁目 - 中原公園[10] - 上土棚郵便局南 - 長後駅西口
    • 相鉄バス綾瀬営業所が担当
    • 2006年11月1日 - 試験運行開始[6]
    • 中原公園〜長後駅間は2016年11月1日より運行開始[11]

5号車

  • 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 綾西五丁目 - 国分寺台第12 - 神崎 - 高座屋内温泉プール[10]

過去の路線

あやせばら号

正式名称は「綾瀬市内循環バス あやせばら号」。愛称は綾瀬市の花・バラにちなむ[1]

全4ルートで、各ルート毎日午前・午後2回の運行。運賃は無料であった。

うち2ルートを相鉄バス綾瀬営業所、神奈川中央交通綾瀬営業所が運行受託していた。両社とも「あやせばら号」専用車両で運行していた(車両については#過去の車両を参照)。

市民文化センター(高齢者福祉会館)を起点とする循環路線で、綾瀬市役所、保健医療センターなどの公共施設と市内の各地域を結ぶ、福祉バス的な性格の強い路線であった。

「かわせみ」全5ルートの運行開始にともない、2006年10月31日をもって全ルートが廃止された。

  • 相鉄バス綾瀬営業所が担当
    • 寺尾・小園・早川ルート
    • 中村・本蓼川・吉岡・綾西ルート
  • 神奈川中央交通綾瀬営業所が担当
    • 落合・上土棚ルート
    • 上深谷・蓼川・大上・寺尾ルート

車両

現行車両

行先表示はLEDを採用。系統番号の表示はなく、前面に号車(ルート)を表す数字のマグネットを装着して走行する。誤乗防止のため、数字マグネットは大型のものを使用し、ルートにより色分けされている。

  • 三菱ふそう・エアロミディME(PA-ME17DF)
    • ノンステップバス。運行開始時より導入。
    • アイボリーホワイトの車体に水色と青のラインが入り、車両前面には綾瀬市の市章、側面には「綾瀬市コミュニティバスかわせみ」の文字、綾瀬市の鳥・カワセミのイラスト(市職員がデザインしたもの)[1]が描かれた専用車両。
    • 相鉄バス綾瀬営業所、神奈川中央交通綾瀬営業所の両方の担当路線で採用。相鉄バスの車両には「SOTETSU BUS」、神奈川中央交通の車両には「Kanachu」の社名ロゴがあり判別できる。
  • 日野・ポンチョ(ショート)
    • ノンステップバス。1ドアのショートボディ[12]
    • 2018年3月8日より、相鉄バス綾瀬営業所の担当する1号車に導入。従来のエアロミディMEよりさらに小型の1ドア車に変更された[12]
    • 綾瀬市の鳥・カワセミをモチーフにした、市のマスコットキャラクター「あやぴぃ」[13]のイラストが描かれた、白い車体の専用車両。同営業所の担当する4号車・5号車の代走に入ることもある[12]
    • 神奈川中央交通綾瀬営業所の担当する2号車・3号車でも、同様に車両の代替更新を予定している。[12]

過去の車両

「あやせばら号」時代の車両は、アイボリーホワイトの車体に、車両前面に綾瀬市の市章、側面と後面に綾瀬市の花・バラのイラストが描かれた専用車用。行先表示器(方向幕)は幕式であった。

脚注

  1. ^ a b c 市章・市の木・市の花・市の鳥 綾瀬市公式サイト
  2. ^ a b c “出発!! 綾瀬市コミュニティバス 11月1日から試験運行を開始”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 1. (2005年11月1日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000004700/051101_01.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  3. ^ “市コミュニティバスの導入に向けて 中間報告の配布とアンケート調査を実施”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 1. (2005年4月15日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000003900/20050415-1_low.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  4. ^ a b “バス交通検討市民会議会員を募集”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 3. (2004年6月1日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000002800/20040601-3.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  5. ^ 綾瀬市バス交通のあり方 提言書”. 綾瀬市 (2007年3月). 2014年7月20日閲覧。
  6. ^ a b c d e f “コミュニティバス「かわせみ」路線拡大5ルートへ!”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 特集1. (2006年10月15日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000006800/834low05.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  7. ^ 綾瀬市コミュニティバス乗継無料券(綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院) 綾瀬市公式サイト
  8. ^ ダッシュ・コミバス(コミュニティ・バス通信)”. 綾瀬市 (2008年2月). 2014年7月20日閲覧。
  9. ^ a b “新ルート図(4ルート)”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 特集3. (2006年10月15日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000006800/834low07.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  10. ^ a b “新ルート図(4ルート)”. 広報あやせ (綾瀬市): p. 特集4. (2006年10月15日). http://www.city.ayase.kanagawa.jp/ct/other000006800/834low08.pdf 2014年7月20日閲覧。 
  11. ^ 広報あやせ 平成28年8月1日号 5面
  12. ^ a b c d コミュニティバス「かわせみ」が新しくなりました 平成30年3月8日 綾瀬市公式サイト
  13. ^ 市のマスコットキャラクター「あやぴぃ」 平成24年11月1日決定 綾瀬市公式サイト

関連項目

外部リンク