第45回都市対抗野球大会

第45回都市対抗野球大会(だい45かいとしたいこうやきゅうたいかい)は、1974年7月25日から8月4日まで後楽園球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

  • 今回も32チームが本大会に出場。うち初出場は盛岡市岩手銀行東海市新日本製鐵名古屋堺市新日本製鐵堺の3チーム。
  • 電電公社からは東北・東京・関東・東海・近畿・中国・四国・九州の7チーム、新日本製鐵からは室蘭・名古屋・広畑・堺・八幡と5チームを本大会に送り出す快挙。
  • 前回優勝で推薦出場の川崎市日本鋼管は初戦で三原市三菱重工三原に敗れる波乱。これで2年ぶりに前回大会の覇者が初戦で姿を消した。
  • 第1回大会から永らく使われてきた黒獅子旗は50年弱の年月を経て老朽化が著しく進んでいたため、今回が区切りの45回目の大会ということから2代目の黒獅子旗が新調された(初代黒獅子旗は後楽園球場横の野球体育博物館に所蔵された。現在でも初代黒獅子旗は同博物館に展示されている)。
  • 2代目黒獅子旗を目指した戦いは熾烈なものとなったが、決勝戦は南北対決となり、初の決勝進出を果たした白老町大昭和製紙北海道と古豪の北九州市新日本製鐵八幡が対戦。9回を終えてスコアレスで延長戦に突入したが、大昭和製紙北海道は10回表に相手暴投やタイムリーヒットで一気に4点を挙げ試合を決め、優勝旗が初めて津軽海峡を越えた。高校・大学・社会人を通じて全国大会で北海道のチームが優勝したのは史上初。

出場チーム

大会

1回戦

  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本鋼管 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
三菱重工三原 0 1 1 0 0 0 0 0 X 2

勝:田村忠 敗:古屋 本:宇賀山(鋼管)

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵室蘭 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
鐘淵化学 3 0 0 0 0 0 0 0 X 3

勝:光内 敗:財前

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電東北 0 0 0 0 1 1 1 0 0 3
電電近畿 2 0 0 0 0 3 0 0 X 5

勝:和田 敗:大石 本:熊代(近畿)

  • 第4試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本石油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
新日本製鐵八幡 0 0 0 0 0 6 0 0 X 6

勝:萩野 敗:根本

  • 第5試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
西濃運輸 1 0 4 0 0 0 1 0 1 7
大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

勝:早川 敗:池田 本:今村(西濃)、中本(大昭和)

  • 第6試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵広畑 0 0 1 0 0 0 0 0 3 4
電電東京 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:山中 敗:森

  • 第7試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本楽器 0 0 0 0 1 0 0 0 4 5
新日本製鐵名古屋 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2

勝:藤崎 敗:山崎

  • 第8試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
丸善石油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:大田垣 敗:古賀

  • 第9試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵堺 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
日産自動車 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:山口 敗:長谷川

  • 第10試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本新薬 0 0 0 0 4 0 0 0 0 4
三協精機 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2

勝:山村 敗:上田

  • 第11試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京ガス 1 0 0 1 0 1 0 5 0 8
電電中国 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2

勝:工藤 敗:中原 本:益田(東ガス)

  • 第12試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電四国 0 0 1 0 0 0 0 1 0 2
日立製作所 0 0 0 0 3 1 0 0 X 4

勝:柴田 敗:小原 本:浦下(四国)

  • 第13試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
川崎重工 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
電電関東 0 0 1 0 0 0 0 1 X 2

勝:林田 敗:橘谷

  • 第14試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電九州 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
岩手銀行 1 0 0 0 1 0 0 0 X 2

勝:小笠原敬 敗:長嶺 本:吉田(岩手)

  • 第15試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙北海道 0 1 1 0 1 0 1 3 0 7
電電東海 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2

勝:千藤 敗:鈴木 本:高梨2(北海道)、露木(東海)

  • 第16試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
熊谷組 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2
日本生命 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

勝:久保田 敗:利光 本:森貞(熊谷組)

2回戦

  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工三原 2 1 0 0 1 0 2 0 0 6
新日本製鐵広畑 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:田村忠 敗:山中

  • 第2試合-延長11回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
鐘淵化学 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 2
新日本製鐵八幡 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 3

勝:大段 敗:光内 本:岡田(鐘淵)

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
西濃運輸 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
電電近畿 0 0 2 0 0 1 0 0 X 3

勝:和田 敗:早川 本:田中愛(近畿)

  • 第4試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
熊谷組 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 1 0 0 0 X 1

勝:柳 敗:小林

  • 第5試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本新薬 0 1 0 1 0 0 0 0 0 2
東京ガス 0 0 2 0 0 2 0 1 X 5

勝:工藤 敗:田中 本:熊木(東ガス)

  • 第6試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本楽器 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
東芝 2 0 2 1 2 0 0 1 X 8

勝:前野 敗:深沢 本:福崎、菅野(以上東芝)

  • 第7試合-延長14回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
日立製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
新日本製鐵堺 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:山口 敗:柴田

  • 第8試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
岩手銀行 0 0 0 0 1 0 0 1 0 2
電電関東 0 0 1 1 1 1 0 0 X 4

勝:中後 敗:升屋

準々決勝

  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工三原 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2
新日本製鐵八幡 0 0 6 0 0 0 0 0 X 6

勝:萩野 敗:田中忠

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電近畿 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
東芝 1 0 3 0 1 0 0 0 X 5

勝:大田垣 敗:和田 本:溝口、福崎(以上東芝)

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電関東 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 0 0 2 0 X 2

勝:柳 敗:中後 本:我喜屋(北海道)、板倉(関東)

  • 第4試合-7回降雨コールド
1 2 3 4 5 6 7
新日本製鐵堺 0 1 2 0 0 0 0 3
東京ガス 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:中川 敗:工藤

準決勝

  • 第1試合-延長11回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
新日本製鐵堺 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:柳 敗:山口

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵八幡 0 0 0 0 3 0 0 0 3 6
東芝 0 0 1 0 3 0 0 1 0 5

勝:大段 敗:大田垣 本:中村2(東芝)、萩野、工藤(以上八幡)

決勝

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4
新日本製鐵八幡 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:千藤 敗:萩野
(大昭和製紙北海道は初優勝)

表彰選手等

表彰 選手 所属チーム(補強選手の本来の所属チーム)
橋戸賞 柳俊之(投手) 大昭和製紙北海道(電電北海道
久慈賞 萩野友康(投手) 新日本製鐵八幡
若獅子賞 工藤博義(外野手) 新日本製鐵八幡
小野賞 山口高志(投手) 新日本製鐵堺(松下電器
表彰 選手 所属チーム(補強選手の本来の所属チーム)
10年連続出場 河本昭人(投手) 日産自動車(本田技研
篠田豊(投手) 電電東海(三菱名古屋
和田弘久(投手) 電電近畿
応援団コンクール 最優秀賞 東芝
優秀賞 東京ガス
敢闘賞 大昭和製紙北海道
特別賞 新日本製鐵グループ

関連項目