端子函端子函(たんしかん)は、架空通信線路のケーブル芯線の相互接続を行う柱上設置の端子台箱である(ツイストペアケーブル・光ケーブルでも同様)。加入者宅への分岐・幹線ケーブルの相互接続や配線変更を容易にするために使用されている。メカニカルクロージャ(Mechanical Closure)、あるいは単にクロージャとも呼ばれる。 また、「函」が常用漢字に入っていないため、端子かんと表記されることもある。 本項目では、マンホールやハンドホール等に設置される、地下通信線路のケーブル芯線の相互接続を行うための端子台箱である地下クロージャについても説明する。 加入者電話回線用
ケーブルテレビ用ケーブルテレビ用のものは、中継増幅機能と分岐機能とを併せ持ったものが多い。またHFC(光同軸ハイブリッド伝送)では、光ケーブルと同軸ケーブルの接続点において光電変換機能を持ったものが使用される。 同軸ケーブルによって動作用の直流電源が供給されている。 光ケーブル用光ファイバーの端子函は光クロージャと呼ぶ。FTTHにおけるPONの場合、配線点用の光クロージャの中には光スプリッタがあり、直接加入者宅へ引き込まれる光引込線や分配点に向かう少心光ケーブルが接続される。 NTT東西の架空用端子函はAOクロージャと呼ばれる。いずれも電信柱付近に設置されているのが多い。かつては白色が多かったが、現在設置されている物は黒色が多い。 クロージャにも複数種類が存在し、幹線ケーブル同士の接続用や加入者宅の光引込線と接続する配線用クロージャがある。内部はトレイと呼ばれる光ファイバ心線や光スプリッタを収納できるケースが入っており、融着接続・コネクタ接続・メカニカルスプライス接続による接続点の収納ができる。 AOクロージャ(NTT東西)
AOT-Sクロージャ・AOT-Mクロージャ(NTT東西) 架空区間の分配点に設置される。配線点からの少心光ケーブルと加入者宅の光引込線が接続される。8心光ケーブルの分配に用いられるのがAOT-Sクロージャ、24・40心光ケーブルの分配に用いられるのがAOT-Mクロージャである。 AOW-Sクロージャ(NTT東西) 非都市地域における架空区間の配線点に設置される。 AOT-D2クロージャ・AOC-Dクロージャ(NTT東西) 非都市地域における架空区間の配線点下部の分配点・接続点に設置される。分配点に設置されるのがAOT-D2クロージャ、接続点に設置されるのがAOC-Dクロージャ。 TNクロージャ(NTT東西) 地下区間のき線点・接続点に設置される。 UOW-Sクロージャ・UOW-Pクロージャ(NTT東西) 地下区間の配線点に設置される。マンホールや電線共同溝の大型接続桝など横向き設置向けに用いられるのがUOW-Sクロージャ、ハンドホールや電線共同溝の小型接続桝など縦向き設置向けに用いられるのがUOW-Pクロージャである。 UOT-Pクロージャ(NTT東西) 地下区間の分配点に設置される。ハンドホール電線共同溝の小型接続桝で使われることが想定されており、縦向き設置である。 関連項目参考文献 |