福生寺 (備前市)
福生寺(ふくせいじ、ふくしょうじ)は、岡山県備前市大内にある高野山真言宗の寺院。山号は大滝山、本尊は十一面千手観音菩薩(本堂)、大日如来(三重塔)。瀬戸内三十三観音霊場第十番札所、子院の西法院が山陽花の寺二十四か寺第十四番となっている。 御詠歌:おおたきの みねよりおつる たきのねは ふくちりしようの みのりぞときく 概要奈良時代創建の寺伝をもつ山陽地方でも有数の古寺で、一般には山号の「大滝山」で知られる(山号は境内にある滝に由来する)。周辺地域は1973年(昭和48年)11月29日に郷土自然保護地域(大滝山地域)に指定された[1][2]。 現在、大滝山福生寺は宗教法人格を有せず、寺は実相院、西法院、福寿院の3つの子院によって維持管理されている。 歴史江戸時代中期の元禄14年(1701年)に書かれた縁起によれば、天平勝宝6年(754年)鑑真により創建されたとある。その後、報恩大師が備前48ヶ寺を整備した際にその一つとなった。 平安時代初期、菅原道真が編纂した『類聚国史』の寺田地の項には、「天長5年(828年)6月備前国墾田四町六反為大滝寺田」とあり、法隆寺や唐招提寺と並んで記載されておりその古さが窺える。 縁起書によれば、平安時代中期の万寿元年(1024年)に大火により焼亡した。その後、足利尊氏の発願により観応年間(1350年 - 1352年)再興されたとある。僧院は33房を数えたが、康正年間(1455年 - 1457年)の赤松氏・山名氏の争いにより山門と三重塔以外は全て戦火により焼亡した。江戸時代、岡山藩主により庇護され明治初期には13房が残っていた。なお、現在の僧院は実相院、西法院、福寿院の3房である。 文化財備前市「備前市の文化財一覧」と「文化財説明資料」による 重要文化財(国指定)
岡山県指定重要文化財
備前市指定有形文化財
これらの境内に残る建造物は実相院、西法院、福寿院により管理されている。 所在地岡山県備前市大内999 アクセス前後の札所
脚注
参考文献
外部リンク |