神子畑鋳鉄橋
神子畑鋳鉄橋(みこばたちゅうてつきょう)は、兵庫県朝来市の神子畑川に架かる鋳鉄一連アーチ橋である。 概要橋は兵庫県朝来市佐嚢(さのう)地区を流れる神子畑川(みこばた)に架かる鋳鉄でできたアーチ橋で、川は円山川の支流で国道429号沿いに東西に流れており、神子畑鉱山で採掘された鉱石を生野の生野精錬所まで輸送するため1883年から2年の歳月をかけて約16kmの鉱石運搬道路を建設。その運搬路建設の一環として手引車や牛車(1891年に鉄道馬車等のトロッコ用の線路が敷かれる)などのためにかけられた鉄橋群の一つである。鋳物で作られたものとしては日本では最古のもので横須賀製鉄所で作られ飾磨まで海輸し運ばれたとされ、生野鉱山の開発などで呼ばれたフランス人技師たちの指導のもと作られた。この工事は、明治政府の工部省が総工費4万円で建設した。 他に4箇所架けられていたが現存するのは羽淵鋳鉄橋(L=18mの2連のアーチ橋)と神子畑鋳鉄橋の2つだけとなっている[1]。東京都の八幡橋(旧弾正橋)とともに、近代の橋梁としては初めて1977年6月27日に国の重要文化財に指定されている[2][3]。老朽化のため1982年には一年かけて永久保存を目的として修繕が行われた。2007年に近代化産業遺産に認定された。また、2017年度には日本遺産にも認定されている。 本橋は、日本に現存している全鋳鉄製の橋としては最も古い[4]。橋の近くには駐車場があり、橋や鉱山の説明板も整備されている。近くには、遊歩道もあり橋の上を歩くこともできる。
年表
諸元
神子畑 - 生野間の五つの鋳鉄橋
周辺交通脚注注釈
出典
関連項目 |