白山神社 (平群町)
白山神社 (はくさんじんじゃ)は、奈良県生駒郡平群町福貴に鎮座する神社。旧社格は、村社。 解説平安時代の僧侶である道詮が、三論宗(1950年〈昭和25年〉以降は聖徳宗)の隠居寺として建立した(聖徳太子の建立説もある[1])慈尊山福貴寺の塔頭三明院の跡に、福貴寺の(神仏習合による)神宮寺[2]として造営された[3]。 しかし、明治初期の神仏分離令以後は、福貴大字全体及び、福貴寺の鎮守社として扱われる。 造営年代は不詳。ただし、地元では白山信仰と関係しており、平安時代の創建ではないかという説もある[4]。 集落の真西に当たる谷向い丘陵の山麓に近く、東向に鎮座する[5]。 二ノ鳥居を潜り石段を上がって、右側に割拝殿が建ち、その奥に素木の流造で屋根が檜皮葺の本殿が建立されている。本殿は、風雨から守るために、覆屋がかけられている。 1892年(明治25年)の明細帳には、「或云白山大神(あるいははくさんのおおかみ)」とも記されている。 本堂内倉庫に、「慈尊山白山大明神」「享保十四年」(1729年)と陽刻されている湯釜が残されている[6]。 境内には、弥勒堂、摂社:若宮社(祭神:天児屋根命)、末社:淡嶋社(祭神:淡嶋大明神)、並びに、弥勒堂の裏を10数メートル登ると、近世の道詮律師の供養墓(貞観十八年十月二日寂)[7]がある。 また、神仏習合による本地仏(ほんじぶつ)として、室町時代に造られたと考えられている、いずれも一木造りの立像の十一面観音菩薩像・阿弥陀如来像・地蔵菩薩像が、奈良国立博物館に寄託されている。 脚注
参考文献
外部リンク |