異言異言(いげん)は、グロソラリア(英: glossolalia < 希: γλωσσολαλιά = γλῶσσα(glõssa 「舌、言語」)+ λαλιά(laliá 「声;言語、言葉、発話、説明、意見」)=「舌から発せられる声」)あるいはゼノグロッシア/ゼノグロッシー(英: xenoglossia/xenoglossy < ギリシア語で「異国の言語(聞き慣れない言葉)を話すこと」)の訳語で、いずれも、学んだことのない外国語もしくは意味不明の複雑な言語を操ることができる超自然的な言語知識、およびその現象を指す。 英語では、 glossolalia は主に宗教の分野で、 xenoglossia/xenoglossy は主に超心理学の分野で使われる。日本では、超心理学に関する文脈で、区別の為に後者の異言を「真性異言」と訳す場合もある。当項目では、前者の宗教的な意味で用いられる狭義の異言について主に取り扱う。後者の超心理学的な異言については項目「真性異言」を参照のこと。 キリスト教における異言日本でこの用語を使用するのはペンテコステ派(カリスマ派)のみで、[要出典]その他の教派とは聖書解釈に大きな溝があり、批判の対象になっている。 聖書にみる異言新約聖書では4箇所に異言の明確な言及が登場する。以下の4箇所である。
初代教会における異言
現代の異言ベンジャミン・アーウィンがバプテスト教会からホーリネス教会に移った後、ジョン・ウェスレーの同労者であるジョーゼフ・フレッチャー(Joseph Fletcher)の書物に触れ、聖霊の火による第三の御業を主張した。この第三の御業には、叫び、すすり、泣き、異言、エクスタシー状態が伴うとされている。 1900年12月31日にチャールズ・パーハムが聖書学校の女学生に按手を授けたところ、この女学生らが異言で話し出した。 1906年ロサンゼルスのアズサ通りで、パーハムのもとで訓練を受けた、ウィリアム・シーモアがある家での集会中にエクスタシーに陥り、異言現象が起きた。アズサ通りのメソジスト教会で集会を継続したところこの現象がうわさになり広まった。ロサンゼルスの新聞に掲載され、全米に広がり、ペンテコステ運動に発展した。 →詳細は「アズサ・ストリート・リバイバル」を参照
ペンテコステ運動は主にメソジスト派の教会の牧師、T.B.バレットによって全世界に伝えられていった。ところがペンテコステ運動はホーリネス陣営から激しい反対をうけた。反対の主な理由は、ペンテコステ教会が第二の潔めに対抗して、第三の潔めである「異言」を唱えた点にある。 ペンテコステ陣営内部でも異言について理解の対立があった。対立の故に、1914年以降ペンテコステ派は二つに分離した。一方はアッセンブリー教団系で、彼らは回心によって潔めは完成しているとし、異言は聖霊の満たしによって起こる現象であると唱えた。もう一方はチャーチ・オブ・ゴッド教団系で、彼らは聖霊のバプテスマである異言を受けることによって、完全な罪から潔めが完成すると唱えた。 キリスト教の異言の方法カリスマ派・ペンテコステ派で現在教えられている方法は按手された祈りの中で心に浮かんだ言葉を神から来たものだと 信じて声に発する。ただ、聖書に書かれた超自然的なものと違い人工的なものであると福音派諸教会から批判されている。 [2] 超心理学における異言→「真性異言」を参照
超心理学分野では異言(真性異言、xenoglossy)を、母語話者と直接意思疎通のできない朗唱型異言 (recitative xenoglossy) と、意思疎通の可能なごく少数の応答型異言 (responsive xenoglossy) の2つに大別する。研究対象としてより重視されるのは後者であるが、科学的かつ公正な研究方法が確立されているとは言えず、真性異言の存在を証明する決定的なケースは未だに見つかっていない。 脚注参考文献
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