男前豆腐店
男前豆腐店株式会社(おとこまえとうふてん)は、食料品の製造・販売をしている企業である。本社は京都府南丹市に置く。「男前豆腐」「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」などの商品を持つ。 概要従来は工場大量生産品として評判が低かった「充填豆腐」を、独自のマーケティング手法で売り出したことが特徴である。商品開発に携わった代表取締役社長の伊藤信吾は茨城県の三和豆友食品に在籍時、単価を低く抑えようとする豆腐業界の経営には未来はないとし[1]、単価は高いが品質も高い、と言う方針で商品の開発を開始する。これら商品がヒットを収め、2005年、「男前豆腐店株式会社」を設立。同年9月、倒産した大手豆腐メーカーの京都工場を買い取り、京都府南丹市へ移転する[2]。 個性的な豆腐などを複数発表発売しており、「男前豆腐」は寄せ豆腐を二重底の容器に入れ、出荷後に徐々に水が切れて固くなっていくと言うもの[3]。これを「水もしたたるいい豆腐」とし、「水もしたたるいい男」とかけ、男前豆腐とした[3]。また大ヒットとなった「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」は、17ブリックスと言う濃さの豆乳を用いた濃厚な充填豆腐[4]。各商品はパッケージやキャラクターデザインも個性的なもので、「男らしさ」、「男臭さ」をアピールした、格好悪いが格好いいと言う[5] 独創的なスタイルをとっている。なお、初期は漢字・文字を表に出したデザインであったが、2005年頃からは切り絵作家のアンクル・ボブを起用し、イラストを用いたかたちへと変化している[6]。また男前グッズの販売も行っている[7]。 沿革
「男前豆腐」と「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」を巡る経緯「男前豆腐」という名前の商品は、男前豆腐店と三和豆水庵(旧・三和豆友食品)で製造されている。また「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」という名前の商品は、三和豆友食品で製造されていた。 これは、男前豆腐店代表取締役社長の伊藤信吾が、実父が経営していた三和豆友食品に勤務していた際に、これらの商品を開発した事による。「ジョニー」とは伊藤の愛称であり、今までにない豆腐を作る思いからこの商品名となった。 その後伊藤は2005年に男前豆腐店株式会社を設立し独立したが、両者は協力関係にあり、しばらくの間は関東地方向けは三和豆友食品、関西地方向けは男前豆腐店で製造された同名の製品が発売されていた。しかし、2006年5月15日に三和豆友食品は豆腐製造大手で東京証券取引所マザーズ上場の篠崎屋と業務提携の基本合意に至り、三和豆友食品の経営陣の大幅な変更が行われた。そのため三和豆友食品と男前豆腐店の関係は解消され、男前豆腐店側が三和豆友食品製造のジョニーとの混同を防ぐために、「京都ジョニー」の商標に変更した。 2006年9月22日に篠崎屋は三和豆友食品との業務提携基本合意を解消することを発表したが、三和豆友食品と男前豆腐店の関係が既に無くなっていたため、その後もしばらくの間、男前豆腐店側は「京都ジョニー」ブランドのままであった。その後三和豆友食品側は商品名を「波乗りジョニー」の商標に変更し、男前豆腐店側が11月より「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の名称を復活させた。 また男前豆腐店は関東地方向け商品の製造を目的として、2006年10月より山梨県北杜市に清里工場を稼動させたため、11月1日からは清里工場製の製品が関東地方の市場に出回ることになり、それ以降関東地方では「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」と「波乗りジョニー」の2つの商標の商品が流通している。 「男前豆腐」は男前豆腐店と三和豆友食品の両者で製造販売されているが、両者は商品パッケージの書体が異なる。三和豆友食品で販売している「男前豆腐」は毛筆の書体で「男」と書かれているが、男前豆腐店では「男前豆腐」の販売に際して切り絵風の書体に変更した。 製造工場は京都府南丹市にある本社工場・清里工場の他に、新たに茨城県桜川市に茨城工場を、青森県上北郡おいらせ町に青森工場を稼動させている。そのため関東地方・東北地方にも男前豆腐店が製造する豆腐がさらに広く流通している。 なお、男前豆腐店の会社としての独立前は「男前豆腐店」とは三和豆友食品のブランドであった。現在でも三和豆水庵は「男前豆腐」の発売は継続しているものの、「男前豆腐店」の名称は使用していない。「男前豆腐」「男前豆腐店」「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の商標は、男前豆腐店社長個人で登録済み。 三和豆友食品がプロボクサーの亀田興毅のスポンサーについたが、男前豆腐店側は「男前豆腐店は一切関係ない」という内容のコメントを2007年3月23日ごろより公式ホームページ上に発表している。また同年12月下旬頃「オトシマエ豆腐店」なるブランドを立ち上げた(製造元は男前豆腐店株式会社)。 男前豆腐店の見解オレッチ・新着情報(2007年1月31日)などによれば、同社の見解は以下の通り。
三和豆友食品(当時)の見解同社の見解は以下のとおり。
事件2006年7月6日、京都府警南丹署は同社工場長および従業員を産業廃棄物処理法違反で書類送検し、のちに園部簡易裁判所より罰金100万円、および従業員に対して罰金50万円の略式命令が下った。従業員は製造の際に不要となった大豆がら125kgを工場敷地内で恒常的に焼却していた[10]。これを受けて同社は公式ウェブサイトにて謝罪した。 本社・拠点等
主な商品
特別企画商品販売停止商品
テレビ番組
書籍関連書籍
脚注
関連項目
外部リンク
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