牛伏川フランス式階段工牛伏川フランス式階段工(うしぶせがわ フランスしきかいだんこう)は、長野県松本市を流れる牛伏川に設けられた、フランス式の砂防施設。延長141メートルの石張りの水路に、19段の段差が構築されている。 概要牛伏川の上流は、脆弱な地質と急峻な地形、また乱伐や山火事などにより荒廃が進み、崩落などによる土砂の流出で河床が上がり、下流域では度々大きな水害に見舞われた。 このため、1885年(明治18年)から1918年(大正7年)までの30年間にわたって牛伏川の砂防工事が行われた。欧州で土木治水学を学んだ内務省土木部技師の池田圓男(いけだまるお)[1]が指導にあたり、河川勾配が特に急な最終部分を克服するため、フランスのプロヴァンス地方、アルプス山脈の南を流れるデュランス川・サニエール渓谷の階段工法を参考とし、当時の長野県東筑摩郡片丘村北内田に牛伏川フランス式階段工を完成させた。現在周辺にはキャンプ場や遊歩道などが整備され、人々の憩いの場となっている。 2002年(平成14年)8月、国の登録有形文化財に登録、次いで2012年7月、国の重要文化財に指定された。指定名称は「牛伏川本流水路(牛伏川階段工)」[2]。砂防施設の重文としては、富山県の白岩堰堤砂防施設に続く2例目[3]。 所在地
脚注
関連書籍
関連項目外部リンク
座標: 北緯36度9分41.15秒 東経138度1分24.34秒 / 北緯36.1614306度 東経138.0234278度 |