片翼の天使 〜one wing angel〜
『片翼の天使 ~one wing angel~』(かたよくのてんし[1])は、2005年8月10日にフリーウェアとして公開されたロールプレイングゲーム。チャンネルゼロによるRPGツクールXP製のファンタジー作品であり、 ベクターにおいて公開されているver.1.28(2007年9月13日更新)が最新版[2]。 概要ストーリー天使の生まれでありながら混血天使[3]と呼ばれる体質であり、感情的になると一時的に悪魔に変身する少女つばめが主人公である[4][5]。ある時つばめは、天使の国セイブライトを統べる大天使セキレイから、このままではいずれ天使の姿に戻ることができなくなり、それを止めるには下界に存在する輝石の力が必要だと告げられる[6][5]。つばめは輝石を手に入れるため、親友の天使すずめや幼なじみの悪魔イスカとともに、冒険の旅に出ることになる[6][5]。前述した3人のほか、一時的に天使に変身する混血悪魔[3]のセッカが旅の途中からパーティメンバーとなる[7][6]。 ストーリーについては、「数奇な運命を抱えながらも素直な少女つばめと、彼女の仲間たちが繰り広げる“青春活劇”ともいえるもの」[7]「コミカルながらも切ない物語」[4]と評されている。また本作には2種類の異なるエンディングが存在し[7]、ゲームクリア後のイベントも用意されている[7][5]。 登場人物
戦闘戦闘はリアルタイム制を採用しており、アタックゲージが満たされたキャラクターから行動できる[7][5]。味方のキャラクターが連続して攻撃に成功するとコンボとなり有利な効果が得られる[7][5]。また魔術にはそれぞれ属性があり、敵キャラクターにも弱点となる属性などが存在する[7][6]。詠唱の際にはキャラクターボイスが流れ[6][4]、つばめ役は片岡みちか(『ふぃぎゅ@メイト』では挿入歌とエンディングテーマを担当[8])、すずめ役は愛原圭織、イスカ役は紺野柚希、セッカ役は小鳥遊える(『ルセッティア 〜アイテム屋さんのはじめ方〜』ではカイユ役[9])である[3][10]。 主人公のつばめはHPが残り30%を下回ると、悪魔の姿となり能力も変化する[5][11]。またパーティメンバー全員が戦闘不能になった際には「リトライ」が選択可能となっている[7]。 制作背景作者である天空ウメは、「感情的になると悪魔になる天使」というキャラクターをゲームに登場させると面白いのではないかと思ったのが、制作のきっかけであると述べている[7]。2005年1月23日から制作を開始したといい[2]、RPGを作るのははじめてですべてにおいて苦労したと述べている[7]。RPGツクールXPの機能によって実現できたフルカラーの一枚絵が特徴の作品であり[7][5]、リアルタイム制の戦闘システムも本作の特徴であると述べている[5]。またゲームクリア後の追加要素も用意し、プレイヤーがクリア後も楽しめる作品にしたとしている[7][5]。 天空の作品としては、2006年公開の作品『Savior Cat』も知られており、「ストーリー性の高さ、魅力的なキャラ、本編以外の遊び要素の豊富さ、迫力のある演出と、細かな部分にも『プレイヤーを楽しませよう』という意気込みが感じられる」[12]「会話シーンにおけるカットインや、イベント等で流れる動きのあるグラフィック、そして随所のボイスがこの世界観をより魅力的にしている」[13]「多彩なグラフィックにキャラクターボイスと、市販作品に迫る完成度」[14]「深い世界観と練りこまれたストーリーだけをとっても満足できる」[15]と評されている。 なおチャンネルゼロによって制作されたゲームについては、二次創作や実況プレイなどの動画配信を認めると作者公式サイトにおいて表明されている[16]。 評価ベクターの新着ソフトレビューでは、「スピード感あふれる戦闘システムと美麗なグラフィックが特徴」の作品として紹介されている。戦闘システムについては、「難易度は若干高め」であり「熟考を許さないシステムのため、緊張感をともなったスピード感を味わえる」と評されている。また「重要なイベントでは美麗な一枚絵が雰囲気をより一層盛り上げてくれる」とされ、エンディング後の世界に用意された多くのイベントについても評価されている[7]。 『タダで楽しむ!ウインドウズ最強ゲーム100』(PC・GIGA特別集中講座)では、「凝ったグラフィックに注目なファンタジーRPG」として紹介されている。「ストーリーにマッチした美しいグラフィック」が評価されており、「ステータス画面だけではなく、戦闘や重要イベントなど、様々なシーンで豪華なグラフィックを楽しむことができる」と評されている[5]。 『テックウィンDVD』では、「システムは奇をてらっていないが、物語の中に随所に織り込まれたイベントとキャラクターボイスがストーリーを盛り上げる」と評されている。そしてツクール作品でありながら「ツボを押さえたストーリー展開でプレイヤーをグイグイ引き込む魅力」があり、「パズル的な要素」も多く「飽きることなく一気に遊び尽くせる」と評価されている[6]。 『フリーゲームベストヒット』(ツカサムックITシリーズ)では、「システムはシンプルながらも、全体的なまとまりがよい」作品と評価されている。戦闘システムについては、「キャラクターの音声も挿入されており、スリル満点かつ、臨場感あふれるバトルを楽しめるつくり」であると評されている。またイベントシーンにおける一枚絵のグラフィックの挿入など「練られた演出のもとで、天使と悪魔の関係や、主人公の呪われた血といった、深みのある物語を楽しめる」と評価されている[4]。 『使って試したからわかる!目的をかなえる無料ツール』(TJMOOK)では、イベントにおける「超高画質の一枚絵」について「迫力は満点」と評されており、「ストーリーの目の付け所から展開、そしてキャラクターやアイテムなどの概念まで細かく確立されている」クオリティの高い作品であるとの読者コメントが掲載されている[17]。 出典
外部リンク
|