渡辺 雅男(わたなべ まさお、1950年 - )は、日本の社会学者。一橋大学名誉教授。一橋大学社会学部長、イギリス・シェフィールド大学客員研究員、ドイツ・ハイデルベルク大学客員教授等を務めた。
東京都出身。1969年一橋大学社会学部入学[1]。卒業後一橋大学大学院社会学研究科修士・博士課程修了。社会学博士[2]。古賀英三郎門下。
一橋大学社会学部専任講師、助教授を経て、一橋大学大学院社会学研究科教授。2007年一橋大学大学院社会学研究科長・社会学部長。2008年一橋大学附属図書館長兼社会科学古典資料センター長。2013年3月一橋大学を定年退職、同年4月一橋大学大学院社会学研究科特任教授、一橋大学名誉教授[3]。
この間、イギリス・シェフィールド大学客員研究員、ドイツ・ハイデルベルク大学客員教授等を務める他、東京経済大学、日本大学、成城大学等でも教鞭をとった。
著書
単著
- 『サービス労働論――現代資本主義批判の一視角』(三嶺書房, 1985)
- 『技術と労働過程論――現代資本主義批判の原点』(梓書房, 1990年)
- 『現代日本的階層差別及其固定化』(中文)中央編譯社(北京), 1998年)
- 『階級!――社会認識の概念装置』(彩流社, 2004年)
- 『市民社会と福祉国家――現代を読み解く社会科学の方法』(昭和堂, 2007年)
- 『階級政治!――日本の政治的危機はいかにして生まれたか』(昭和堂, 2009年)
共著
編著
- 『高島善哉著作集(全9巻)』(こぶし書房, 1997-1998年)
- 『高島善哉――その学問的世界』(こぶし書房, 2000年)
- 『中国の格差、日本の格差――格差社会をめぐる日中共同シンポジウム』(彩流社, 2009年)
共編著
- (加藤哲郎)『20世紀の夢と現実――戦争・文明・福祉』(彩流社, 2002年)
- (渡辺治)『「現代」という環境――10のキーワードから』(旬報社, 2007年)
翻訳
- ジョン・ウェスターガード『イギリス階級論――サッチャーからメージャーヘ』(青木書店, 1993年)
- アラン・ウォーカー『福祉改革と高齢化社会――その現状とゆくえ』(ミネルヴァ書房, 1997年)
- リン・チュン『イギリスのニューレフト――カルチュラル・スタディーズの源流』(彩流社, 1999年)
- H・クレア, J・E・ヘインズ, F・I・フイルソフ『アメリカ共産党とコミンテルン――地下活動の記録』(五月書房, 2000年)
- G・エスピン-アンデルセン『ポスト工業経済の社会基礎――市場・福祉国家・家族の政治経済学』(桜井書店, 2000年)
- J-C・ドゥロネ, J・ギャドレ『サービス経済学説史』(桜井書店, 2000年)
- G・エスピン-アンデルセン『福祉国家の可能性――改革の戦略と理論的基礎』(桜井書店, 2001年)
- デヴィッド・ノーブル『人間不在の進歩――新しい技術、失業、抵抗のメッセージ』(こぶし書房, 2001年)
- ウェイン・エルウッド『グローバリゼーションとはなにか』(こぶし書房, 2003年)
- アレックス・カリニコス『アンチ資本主義宣言――グローバリゼーションに挑む』(こぶし書房, 2004年)
- ジェレミー・シーブルック『階級社会――グローバリズムと不平等』(青土社, 2004年)
- レオ・パニッチ, サム・ギンディン『アメリカ帝国主義とはなにか』(こぶし書房、2004年)
- レオ・パニッチ, サム・ギンディン『アメリカ帝国主義と金融』(こぶし書房、2005年)
- ロバート・ブレナー『ブームとバブル――世界経済のなかのアメリカ』(こぶし書房、2005年)
- ジョン・クランプ『日経連――もうひとつの戦後史』(桜井書店, 2006年)
- 河西宏祐&ロス・マオア『労働社会学入門』(早稲田大学出版局、2006年)
- ハリエット・フリードマン『フード・レジーム――食料の政治経済学』(こぶし書房、2006年)
- G・A・コーエン『あなたが平等主義者なら、どうしてそんなにお金持ちなのですか』(こぶし書房、2006年)
- J・ロゼンバーグ『市民社会の帝国──近代世界システムの解明』(桜井書店, 2008年)
- テス・リッジ『子どもの貧困と社会的排除』(桜井書店, 2010年)
- グレアム・ターナー『クレジット・クランチ』(昭和堂, 2010年)
- ヘンリー・バーンスタイン『食と農の政治経済学──国際フードレジームと階級のダイナミクス』(桜井書店, 2012年)
- アズビヨン・ヴォール『福祉国家の興亡』(こぶし書房, 2013年)
脚注
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