油紙(あぶらがみ、ゆし)とは、紙の表面に薄く油を引いて乾燥させたものである。素地となる紙の種類や表面に引かれる油の種類によって防水、耐水、防錆の用途で用いられる。
2000年代の日本においては専門性の高い代替品の登場などにより生産量が減少しており、生産者も美濃紙のメーカーの一部などに限られている[1]。
主な用途
防水・耐水
油紙には防水性や耐水性があるので、次のような物に用いられる。
江戸時代には促成栽培用の温室にも利用されていた[2]。
防錆
釘の保存など金属製の小物が錆びることを防ぐ目的で用いられる。
脚注
- ^ 林えり子『暮しの昭和史』pp.107-109 海竜社 2009年
- ^ 水戸計『江戸の大誤解』p.181.彩図社、2016年。
関連項目