森本 英夫(もりもと ひでお、1934年1月26日 - 2022年3月27日)は、日本のフランス語学者、翻訳家。大阪市立大学・甲南女子大学名誉教授。
人物
神奈川県横浜市生まれ。1957年名古屋大学文学部卒、1962年早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。1976年「フランス語動詞時称の統辞的分析と記述の方法に関する試論」で文学博士。大阪市立大学講師、助教授、教授、1997年定年退官、名誉教授、甲南女子大学教授、2003年退職、名誉教授、2005年京都外国語大学教授、2009年退任。
中世フランス語が専門。中世ロマンス、幕末フランス人が見た日本、料理書などを翻訳した。
2022年3月27日、心不全のため死去[1]。88歳没。死没日をもって正四位に叙され、瑞宝中綬章を追贈された[2]。
単著
- 『フランス語の社会学 フランス語史への誘い』(駿河台出版社) 1988
- 『中世フランスの食 『料理指南』・『ヴィアンディエ』・『メナジエ・ド・パリ』』(駿河台出版社) 2004
- 『ポケット・グルメ仏和事典 フランス語を知らなくても使える』(駿河台出版社) 2005
共編著
- 『フランス語の心をたずねて』(堀田郷弘共著、高文堂新書) 1977
- 『フランス文法参考書・リュミエール』(三野博司共著、駿河台出版社) 1992
- 『新・リュミエール フランス文法参考書』(三野博司共著、駿河台出版社) 2000
- 『プチット・リュミエール フランス文法参考書』(三野博司共著、駿河台出版社) 2003
- 『フランス文化を理解するための語彙集』(舟杉真一共著、駿河台出版社) 2009
- 『増補改訂版 新リュミエール フランス文法参考書 CD-ROM付』(三野博司共著、駿河台出版社) 2013
翻訳
- 『英語史研究入門』(Joseph Delcourt、大泉昭夫,三浦常司共訳、開文社出版) 1976
- 『英語の語彙』(ポール・バケ、大泉昭夫共訳、白水社、文庫クセジュ) 1976
- 『英語の語源』(ポール・バケ、大泉昭夫共訳、白水社、文庫クセジュ) 1978
- 『ファブリオ 中世フランス風流譚』(東洋文化社、メルヘン文庫) 1980
- 『レ - 中世フランス恋愛譚』(マリ・ド・フランス、本田忠雄共訳、東洋文化社、メルヘン文庫) 1980
- 『フランス中世艶笑譚』(訳編、社会思想社、現代教養文庫) 1984
- 『フランス中世処世譚』(訳編、社会思想社、現代教養文庫) 1985
- 『スイス領事の見た幕末日本』(ルドルフ・リンダウ、新人物往来社) 1986
- 『モンブランの日本見聞記 フランス人の幕末明治観』(新人物往来社) 1987
- 『フランス中世滑稽譚』(西沢文昭共訳編、社会思想社、現代教養文庫) 1988
- 『王子クレオマデスの冒険 ヨーロッパ中世ロマン』(アドネ・ル・ロワ原作、ジャン・マルシャン再話、社会思想社、現代教養文庫) 1989、のち文元社
- 『バビロニアの幽閉塔 ヨーロッパ中世ロマン』(社会思想社、現代教養文庫) 1989、のち文元社
- 『ジイド』(ジャック・ヴィエ、津川広行共訳、ヨルダン社、作家と人間叢書) 1989
- 『フランス艦長の見た堺事件』(プティ・トゥアール、新人物往来社) 1993
- 『妖精メリュジーヌ伝説』(クードレット、伝田久仁子共訳、社会思想社、現代教養文庫) 1995、のち文元社
- 『英語語源学』(ジャン=ジャック・ブランショ、大泉昭夫共訳、白水社、文庫クセジュ) 1999
- 『シェフ、美食の大地をめぐる』(アラン・デュカス、堀田郷弘共訳、原書房) 2000
- 『聖王ルイ』(ジャック・ル・ゴフ、岡崎敦,堀田郷弘共訳、新評論) 2001
- 『フランスの料理人 17世紀の料理書』(ラ・ヴァレンヌ、駿河台出版社) 2009
脚注
- ^ 森本英夫氏死去 - 熊本日日新聞 3月30日
- ^ 『官報』第727号10頁 令和4年5月6日
参考
外部リンク