木地小屋駅
木地小屋駅(きじごやえき)は、福島県耶麻郡猪苗代町若宮にあった磐梯急行電鉄の駅(廃駅)である。磐梯急行電鉄の廃線に伴い1969年(昭和44年)3月27日に廃駅となった。 概要開業時からの駅の一つであった[1]。交換設備を有していたが、晩年は交換設備が施錠され、無人化された[2]。 歴史
駅構造廃止時点で、1線を有する地上駅であった[3]。プラットホームは存在せず、乗客は地面から直接乗降した[3]。かつては2線を有する列車交換可能な交換駅であった。使われなくなった駅舎側(北側)の旧下り線は、交換設備運用廃止後も側線として残存していた[3]が、方開き分岐の転轍機は鎖錠され、「鎖錠」と記載された立て札が立てられていた[5]。そのほか本線の沼尻方から構内外側に分岐する行き止りの側線を1線有した[3]。 無人駅となっていた[1]が、有人駅時代の駅舎が残っていた[3]。駅舎は構内の北側に位置していた[3]。駅舎とは別棟でトイレ棟を有した[3]。 荷物取扱時は、薪炭や木材などの産出量が群を抜いて多かった[5]。 駅周辺酸川野駅から当駅に至る区間の鬱蒼とした林を抜け、平地が開けた所に位置した[2]。高原といった風情が漂う雰囲気であった[3]。当駅から沼尻駅の区間は人家の全く無い原野で、40‰の勾配となっていた[2]。
駅跡1996年(平成8年)時点では、駅跡は消滅していた[6]。1999年(平成11年)時点では、国道115号沿いのドライブインの前に駅跡が確認できた[7]。その後、2007年(平成19年)5月時点では駅跡地に「なつかしの沼尻軽便鉄道を訪ねて」と記載され、駅の説明文と現役時代の写真が付いた、駅名標を模した案内板が建てられていた[8]。2010年(平成22年)4月時点でも同様で[2]、駅舎のあった位置には赤い屋根の建物が建築されていた[9]。 当駅跡附近から沼尻方の線路跡は、1996年(平成8年)時点では、水田や雑木林の間に未舗装の道路として残存していた[6]。沢に掛かるコンクリート橋も再利用されていた[6]。農道に転用されており[8]、2007年(平成19年)5月時点[8]、2010年(平成22年)4月時点でも同様であった[2]。 脚注
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