木佐 茂男 (きさ しげお、1950年 [ 1] - )は、日本 の法学者 。行政法学 専攻。学位は、博士(法学) (北海道大学 ・1990年)(学位論文 「人間の尊厳と司法権 - 西ドイツ司法改革に学ぶ」)。北海道大学名誉教授、九州大学 名誉教授。弁護士 。
人物
島根県出身。2016年4月以降、九州リーガル・クリニック法律事務所、赤坂協同法律事務所、向原総合法律事務所勤務弁護士を経て、2020年3月木佐法律事務所代表弁護士[ 2] 。マスメディア で報道された重要取扱事件として、福岡市屋台訴訟 [ 3] および自由民主党福岡県大牟田支部名誉毀損損害賠償請求事件 がある[ 4] 。
略歴
1973年島根大学 文理学部法学科卒業。1978年京都大学 大学院法学研究科博士課程単位取得退学。1978年近畿大学 法学部専任講師。1982年北海道大学 法学部助教授。1985年ドイツ連邦共和国(西ドイツ)ミュンヘン大学 に留学(1987年まで)。1988年北海道大学 法学部教授。1990年に勤務先の北海道大学より博士(法学) の学位を取得[ 5] 。1995年自治体法務合同研究会(呼称統一は後年)を創設。1997年ニセコ町 広報公聴検討会議委員(座長)(2001年まで)。地方分権改革の当初の1994年11月に衆議院の特別委員会[ 6] 、司法制度改革の当初の1999年5月に参議院の法務委員会[ 7] において参考人として発言をした。1999年9月に発足した日本裁判官ネットワーク の設立契機を与え[ 8] 、設立時にはドイツの裁判官2団体から同ネットワークへの祝賀メッセージを代行して受け取る[ 9] 。2000年九州大学大学院法学研究院 教授。2000年12月国内初の北海道ニセコ町まちづくり基本条例の制定に貢献 [要出典 ] 、2001年高知県立法指針検討会顧問(2002年まで)。国立大学法人化・法科大学院発足に伴い2004年福岡県弁護士会 弁護士登録、弁護士法人九州リーガル・クリニック法律事務所入所。ただし、登録後、同法律事務所の設立まで数日間は山出和幸法律事務所に所属。2008年北海道大学名誉教授、2008年4月中国人民大学 法学院客員教授、2009年5月九州大学 主幹教授。2016年九州大学定年退職、九州大学名誉教授。2016年から2017年にかけて福岡県行政不服審査会会長を務めた[ 10] 。
専門
行政法学 。特に行政救済法 、地方自治法 、自治体法務、裁判制度 。
著書
『地方自治法の論点』(共著、有斐閣、1982年)
『人間の尊厳と司法権』(日本評論社、1990年)
『環境行政判例の総合的研究』(編著、北海道大学図書刊行会、1995年)
『豊かさを生む地方自治;ドイツを歩いて考える』(日本評論社、1996年)
『自治体法務とは何か』(公人の友社、1997年)
『地方分権改革』(共著、法律文化社、2000年)
『Internationalisierung von Staat und Verfassung im Spiegel des deutschen und japanischen Staats- und Verwaltungsrechts』、Berlin、Duncker & Humblot、2002、432S. (Rainer Pitschas と共編)
『自治体の創造と市町村合併』(監修、第一法規、2003年)
『分権の光 集権の影』(共編著、日本評論社、2003年)
『わたしたちのまちの憲法―ニセコ町の挑戦』(共編著、日本経済評論社、2003年)
기사 시게오・이가라시 다카요시・호보 다케히코 편저、 강신일 역 (2006)『일본 지방자치의 오늘을 본다』 건국대학교출판부(姜信一訳、建国大学校出版部)(原著:木佐茂男・五十嵐敬喜・保母武彦編著『分権の光・集権の影』(2003年))
『自治基本条例は活きているか!? ― ニセコ町まちづくり基本条例の10年』(共編著、公人の友社、2012年)
『地方自治制度“ 再編論議” の深層~ジャーナリストが分析する~』(監修、公人の友社、2012年)
『テキストブック現代司法[第6版]』(共著、日本評論社、2015年)
『分権危惧論の検証 ― 教育・都市計画・福祉を題材にして』(共編、公人の友社、2015年)
『地方自治の基礎概念 ― 住民・住所・自治体をどうとらえるか』(共編、公人の友社、2015年)
『国際比較の中の地方自治と法』(日本評論社、2015年)
『新版 自治体法務入門』(共編著、公人の友社、2016年)
『司法改革と行政裁判』(日本評論社、2016年)
『合併しなかった自治体の実際』(監修、公人の友社、2017年)
著書、論文、判例評釈等は、2015年秋までに発表されたものが九州大学法政研究 に掲載されている。
映像
映画の原作と監修『日独裁判官物語』(2019年 日本民主法律家協会。復刻版DVD。)(原作は学位論文 『人間の尊厳と司法権』)
次を受賞。平成11年度 文化庁優秀映画賞(短編映画部門)、1999年度日本映画ペンクラブ ノン・シアトリカ(非劇場)部門第1位、1999年度キネマ旬報ベスト・テン文化映画第3位、第17回日本映画復興賞のうち、日本映画復興奨励賞
関連項目
外部リンク
脚注